【フローラルC予想】年末にかけた試金石 舞台適性が鍵となる一戦
先週12日に行われた園田プリンセスカップにて、門別から遠征したリオンダリーナが5馬身差の勝利を収めた。これまでの3戦3勝はすべて1000m戦であり、コーナー4つの1400mをクリアした意義は大きい。エーデルワイス賞を含めたこの先に向けて、更に視界が開けたことだろう。3着には同じく門別馬のヴィルミーキスミーが入り、改めてホッカイドウ競馬2歳のレベルを示す結果となった。 【写真】ゼロアワーこれまでの軌跡 さて、今週は地元門別で2歳牝馬重賞が行われる。内回りマイル戦とあって、エーデルワイス賞にも一応は連結するが、むしろその1週前のブロッサムカップを経て、年末にかけての南関東牝馬重賞などにつながっていくレースである。 まずは、既に重賞Vの実績があるゼロアワー、イイデマイヒメに注目すべきだろう。前者は牝馬1200m重賞フルールカップの勝ち馬。そのレースの評価ポイントは、前半3ハロン34秒台の超ハイペースを2番手から抜け出して押し切った非凡なスピードだ。これを内回り1600mでどうコントロールするかが今回の焦点になる。栄冠賞のようなレース運びができれば理想的だ。 後者は、牡馬相手の1200m重賞サッポロクラシックカップを、わずかデビュー2戦目で勝利した。当時は中団から末脚を生かす形だったが、初戦では水準以上の先行力を見せて勝っており、レースセンスの良さが何よりの長所だ。まだ揉まれる形は未経験とはいえ、器用さが求められる今回の舞台への適応力は高そうである。 実績馬2頭に対する逆転候補を考えるなら、得手不得手が出やすい内回りの特殊性を前提に、その経験値で優る馬を探すのがいいだろう。全2勝をこの内回りマイルで上げているというゴーゴーイーグルスがその筆頭か。あるいは、1500mだが内回りで好走歴のあるイクスクローバー、エスカティアあたりも面白い。特にイクスクローバーの前走は、脚を測るようなレース運びでゴール前よく伸びており、ここに向けての上積みの大きさは一番ではないだろうか。波乱の多い舞台だけに、伏兵馬たちの台頭も十分考えておきたい。 (文:競馬ブック・板垣祐介)