放送作家・町田裕章氏、芸人バラエティと同じスタンスで臨む“坂道3番組” 他番組での抜てきにも尽力「適材適所に」
■プロ野球の二軍監督のように「今この子が仕上がっていますよ」 ――坂道グループで、最近特にバラエティでの輝きを感じるのは、どなたになりますか? 乃木坂の弓木奈於さんや櫻坂の武元唯衣さんが外番組に多く呼ばれるのは分かりますよね。個人的には増本綺良さんの才能も早く世間に見つかってほしいです。あとは、最近テレ東でやっていた『放送作家松田好花』とか、おそらく『ひなあい』を見て企画してくれたんだと思いますが、ああいう番組発のキャラクターが一人歩きしていくのはうれしいですね。 あと、あれだ、乃木坂の林瑠奈さんがAmazonの『THEゴールデンコンビ』で千鳥さんの横のアシスタントに大ばってきされたのもすごいですよね。おそらく芦田(太郎、元テレビ朝日・現Amazon)さんだと思うのですが、よくぞ林さんのポテンシャルを見いだしてくれたと思いましたね。結局、何かを発信していれば誰かが見ていてくれるんですよ。 ――『オールスター後夜祭』のMCに高山一実さんが抜てきされたりとか。 そうそうそう! 立派になられてうれしいですよ。昔、『乃木坂46時間TV』という番組で高山さんに司会をお願いしたら、「私は司会なんて自信がない」と弱音を言っていたのを懐かしく思い出します(笑)。その頃から僕らはできると信じていました。高山さんで思い出したけど、卒業後のメンバーの近況についても会議でよく話題になって、「いい人と結婚して良かったね」とか、みんな親戚のおじさん状態です(笑) ――町田さんが他の番組の会議で、坂道のメンバーをおすすめすることもあるのですか? はい。最近はTVerの再生数が重要視される傾向もあるので、ファンの熱量が高い坂道メンバーをキャスティングする機会も増えてきました。そうした時には、なるべく適材適所なメンバーを送り込むようにしています。プロ野球の二軍監督のように「今この子が仕上がっていますよ」と最新情報をお届けしています(笑) ――それはどの番組も情報が欲しいですよね。 一方で、メンバーのポテンシャルと関係なく、「どうやら坂道が数字あるらしいから誰でもいいからキャスティングしよう」という番組は萎えますね。そういうのはファンにも見透かされてると思うし。「この企画にはこの子の要素が合ってるからキャスティングしたい」というのが望ましいから、その一端を担えるように少しでもお役に立てればと思っています。 ――3番組をやりながら、テリハさんの『サクラミーツ』(テレビ朝日)も担当される中で、どう差別化するかは大きなテーマですよね。 そうですね。基本的に坂道3番組は何でもありバラエティなので、ほとんどの企画は網羅しています。だから小山さんに相談された時に、まだやってなかったコントはどうだろうという提案はしました。『サクラミーツ』はまだ見ぬ芸人さんたちとの化学反応で差別化をしていきたいと思っています。