無期懲役求刑されたドン・ファン妻が「量刑としては重い」ワケ 弁護士の元栄太一郎氏が解説
元参院議員で弁護士の元栄太一郎氏が19日、フジテレビ系「めざまし8」(月~金曜午前8時)に出演。「紀州のドン・ファン」こと、和歌山県田辺市の資産家野崎幸助さん(当時77)に覚醒剤を接種させて殺害したとして、殺人罪に問われた元妻須藤早貴被告(28)の裁判員裁判が18日、和歌山地裁で行われて検察側が無期懲役を求刑したことについて、「無期は量刑としては重い」と話した。 【写真】「紀州のドン・ファン」と須藤早貴被告 元栄氏は、「覚醒剤を飲ませたという計画性があるし、莫大(ばくだい)な財産目当て。動機も悪質。被告人は無罪を主張しているが、反省してないというのを考慮しています。高齢化社会で、遺産目当てはよくないと世の中に知らしめる意味もあります」と解説した。 今回の裁判で検察側は、「事件当時、自宅にいたのは須藤被告と野崎さんの2人だけ」「事件前に10数万円を支払って覚醒剤を入手したという密売人の証言」「『完全犯罪 薬物』とか、『老人 完全犯罪』という検索履歴」などの状況証拠を重ねてきた。弁護側は当然、無罪を主張しているが、「状況証拠の積み重ねの中で、合理的な疑いが生まれたら裁判所は無罪を言い渡す。殺人を犯したとしか考えられないという状況証拠の積み重ねがある。裁判員の中に裁判官も入っている。裁判員裁判として、しっかりとした事実認定をしてもらう」と補足した。 判決は12月12日。元栄氏は「(懲役)20年くらいになるんじゃないか」とした。また、衆院議員や東京地検特捜部副部長を務めた弁護士の若狭勝氏は番組の中で、「遺産目当てと認定可能。懲役30年」との見解を示していた。