藤原伊周、退場…最後に嫡男にかけた呪いとは?「成長著しい」敦康親王も道長を惑わす【光る君へ】
吉高由里子主演で『源氏物語』の作者・紫式部(ドラマでの名前はまひろ)の人生を描く大河ドラマ『光る君へ』(NHK)。10月13日放送の第39回「とだえぬ絆」では、視聴者にセンセーションを巻き起こした藤原伊周が、嫡男の未来を縛るような言葉を遺して早逝。ここから悲劇の入口に立った伊周の甥・敦康親王と道長の関係にも注目が集まった。 【写真】成長著しすぎる敦康親王 ■ 彰子と敦康親王の様子を見た道長は…第39回あらすじ 藤原道長(柄本佑)の娘・彰子(見上愛)が、一条天皇(塩野瑛久)との2人目の皇子を出産し、道長は彰子が産んだ皇子が即位するところが見たいと、周囲の者に打ち明けるようになっていた。一方道長の政敵だった藤原伊周(三浦翔平)は、嫡男・道雅(福崎那由他)に「左大臣(道長)には従うな」と告げてまもなく逝去。伊周の弟・隆家(竜星涼)は、自分は引き続き道長に仕えると念を押した。 一条天皇と、伊周の妹・定子(高畑充希)との間に生まれた敦康親王(片岡千之助)の元服が近づき、親代わりとなっていた彰子に別れの挨拶をしていた。親密すぎる様子を見た道長は、義母と密通した『源氏物語』の光る君に、親王が影響を受けているのではないかとまひろに相談。まひろはその言葉に取り合わないが、道長は敦康が元服したら即座に別の宮に移すよう、藤原行成(渡辺大知)に命じるのだった。
16年前は完全無欠の貴公子だった伊周
呪詛の人形(ひとがた)を食らうとか、高笑いしながら呪符を撒き散らすとか、もう完全に呪詛返しを食らってる姿に心配と絶望の声が集まっていた藤原伊周。劇中で清少納言(ファーストサマーウイカ)が「あれほどお美しく尊かった方々が、何故このような仕打ちを」と嘆いていたが、伊周たちの絶頂期と言える「香炉峰の雪」の雪の日が、ここから16年ほど前。ちょっと傲慢ではあるけど、完全無欠の貴公子だった伊周が、まさかこんなさびしくも呪わしい最期を迎えることになるとは。 とはいえ伊周が死を目前にして「俺がなにをした」とつぶやいたときは、SNSが「呪詛! 呪詛!! 呪詛だよ!!!」「お前、母さんにも妹にも迷惑かけっぱなしの醜態&過度な呪詛やってたろ」「一条天皇と定子にマタハラ、偽出家&駄々っ子丸出しの見苦しさ、道長の暗殺未遂・・・」「まあ色々したじゃんと思うけど、もっと色々したのは横にいる弟なので、比較してにいやんが可哀想に思えてきてしまう」などの大量のツッコミ&ほんの少しの同情の声が。 そして息子・道雅に「左大臣に従うな」と命じた後、あの幸福な雪の日を思い出しながら逝く姿には「道雅にまで呪いをかけていくなよな・・・親族に囲まれた最期に感謝するしかないであんたは」「道雅、かわいそうに。将来を縛りつけるようなことを言われて」「旅立つ間際はあの楽しかった雪の日のことを思い出し笑顔で逝けた。笑顔で良かった」「彼岸に渡る時に栄華への執着を手放せるといいな」などの、叱責と追悼のコメントが並んでいた。 決して尊敬していたとは思えない父親から「最高権力者に従わずに出世しろ」という無理ゲーを押し付けられた道雅くんは、このあと物騒な事件をいろいろ起こして「荒三位」というあだ名が付く一方、歌人として優れた歌を多数残し、特に三条天皇(木村達成)の皇女との禁断の恋から生まれた歌は、かの「小倉百人一首」にも選ばれている。荒ぶってるけど歌の才能はすごいという昔のロックスターのような生き方が、どこまで『光る君へ』で描かれるのかにも注目したい。