藤原伊周、退場…最後に嫡男にかけた呪いとは?「成長著しい」敦康親王も道長を惑わす【光る君へ】
「成長著しい」敦康親王に、さっそく危うい気配が…
さてこの39回は、数々のキャラクターが子役から本役へとチェンジしたタイミングだった。まひろの娘・賢子は、『鎌倉殿の13人』で悲劇の姫・大姫を演じた南沙良に、道長の娘で三条天皇の后となる妍子(きよこ)が、『VRおじさんの初恋』のツインテール姿が印象的だった倉沢杏菜に変わったが、一番大きなインパクトがあったのは、敦康親王役の歌舞伎俳優・片岡千之助だろう。 本人もX(旧ツイッター)で「心配している」とつぶやいていたが、そのみずら姿のインパクトに、子役から本役に急に変わったときに使われる枕詞「成長著しい」が飛び交うことに。 「成長著しい敦康親王(満11歳)」「1週間とは思えない著しい成長・・・」「成長著しい○○シリーズに敦康様も追加されたな」という言葉が飛び交う一方、外見が「男」にグッと近づいた分、彰子の手を握る姿に「あれ? もしや・・・」という危うい気配がグーンとアップ。これは道長ならずとも敦康の恋心を疑うだろうし、さすがのまひろもちょっと動揺したような目線を送っていた。 これにはSNSも「このサイズになってしまうと『アッ出禁、出禁でーす』になるのもやむなし」「これはイカン! 元服! すぐに元服させんと!!」と道長と一緒に焦る声が上がる一方、道長がまひろに「お前の物語にかぶれすぎ」とグチったことには、「まひろの物語に毒されてるのは敦康親王じゃなくて道長だよ!!」「子供が真似したらどうするの案件がこの時代にも・・・」「立ち上げ担当作品に思い入れ強すぎて下手なファンより厄介」などの「落ち着け道長」なコメントが相次いだ。 もともとは道長が、天皇の気持ちを彰子に向ける手段として生まれた『源氏物語』。彰子が2人も男子を生んだことで、見事にその目的はまっとうされたが、その後『源氏物語』が原因で道長が敦康を中宮から遠ざける→道長は明らかに敦康を疎んじてる→道長ひどい!・・・という悪評につながる要因になるとは、なんとも「因果はめぐる」という気分だ。そしてまひろは現在、光る君が嫡妻・女三の宮の不義に悩む辺りを執筆中のようだが、この一連の事件もまたどこかで、『源氏物語』の種になっていくのだろうか。 ◇ 『光る君へ』はNHK総合で毎週日曜・夜8時から、NHKBSは夕方6時から、BSP4Kでは昼12時15分からスタート。10月20日放送の第40回「君を置きて」では、一条天皇が体調を崩したために、次期王位をめぐる動きが活発化していくところと、彰子と道長の対立が描かれる。 文/吉永美和子