柏木遺跡で柱穴発見 古代の建物か塀の可能性も【山口】
15日に現地説明会
山口市陶の柏木遺跡で、古代の建物の一部と見られる柱穴が見つかった。鋳銭司の貨幣鋳造所「周防鋳銭司(すおうのじゅせんし)」と同時期のものとみられ、関連があるかどうかさらなる調査が待たれる。調査した市教育委員会文化財保護課は、15日午前10~11時に現地説明会を開く。 同課は、2022年度に策定した史跡周防鋳銭司跡保存活用計画に基づき、陶地域にある遺跡の試掘、確認調査を進めている。 柏木遺跡は、これまで1995年と2018年に周辺地域の開発に合わせて調査が行われ、古代のものとみられる屋根瓦が発見されていた。 今回は、1万平方㍍の調査区域で18カ所、計360平方㍍の試掘を実施した結果、直径約85㌢の柱穴が2・4㍍間隔で直線状に並んでいるのが見つかった。周辺から奈良・平安時代の陶器も出土しており、古代のものと判断した。 同課の丸尾弘介副主幹(44)は「古代の建物の柱穴がはっきりと確認できたのが一番大きい。現状では建物か塀の可能性がある。周防鋳銭司との関連の有無についてもさらなる調査が必要だ」と話す。 その他、中世の建物があったことを示す柱穴も見つかった。 説明会では、丸尾副主幹が調査の概要を説明した後、各遺構の状況を解説する。集合場所は、近接するJA山口県ふれあい陶支所の駐車場。参加無料。小雨決行で荒天時は中止。