決勝「関東一-京都国際」戦みどころ、両チームともに、防御率ゼロの投手が実力を出し切る【大会最終日】
第106回全国高校野球選手権大会はいよいよ23日に決勝戦が行われる。ともに初優勝を狙う関東一(東東京)と京都国際(京都)の対決。東東京勢としては1995年の帝京以来29年ぶり、京都勢としては1956年の平安(現・龍谷大平安)以来68年ぶりの優勝を狙う。夏の大会で東京勢と京都勢が決勝で戦うのは史上初となる。 【トーナメント表】夏の甲子園 準決勝までの結果一覧 両チームには頼れる「防御率0.00」の投手がいる。 関東一・坂井 遼(3年) 2回戦(北陸)6回81球、3安打5奪三振0与四死球、失点0自責0 3回戦(明徳義塾)5回58球、3安打4奪三振0与四死球、失点0自責0 準々決勝(東海大相模)0.2回9球、無安打0奪三振1与四死球、失点0自責0 準決勝(神村学園)4回66球、4安打6奪三振1与四死球、失点0自責0 (すべてリリーフ) 京都国際・西村 一毅(2年) 2回戦(新潟産大附)9回138球3安打8奪三振6与四死球、失点0自責0 準々決勝(智辯学園)9回118球6安打2奪三振2与四死球、失点0自責0 準決勝(青森山田)★5回66球2安打3奪三振2与四死球、失点0自責0 (★はリリーフ) 坂井は全試合に登板しすべて救援登板でチームを勝利に導いてきた。151キロをマークするなど、直球で押す投球が武器。緩急をつけた直球とスライダーで投球に変化をつけている。15.2回で四球がわずか2と、抜群の制球力と勝負どころでの強気の投球が光っている。決勝でもリリーフ登板が予想され、後半戦で京都国際の強力打線に立ち向かう。 西村は細身の体格ながら、切れのいい直球とスライダーに加え、チェンジアップが得意。右打者へは、内角へズバッと直球を見せてからの外角へのチェンジアップで打ち取るパターンが目立った。三振を奪うタイプではなく、打者のタイミングをうまく外す投球がさえて、2試合連続完封を含め、ここまで無失点を続けてきた。関東一の勝負強い打撃に立ち向かうことになる。先発、リリーフどちらも対応できると思うが、調子が上がっている西村の先発も十分ありえる。 どちらも1点差ゲームで勝って決勝に進んだ。投手陣の踏ん張りが優勝へのカギになるだろう。