共働きの息子夫婦のために58歳で退職を検討中。孫の面倒のために退職するのは間違っているでしょうか?
家族の事情に合わせて定年前に今の仕事の早期退職を検討されている方もいるかもしれません。 早期退職にはメリットもありますが、安易に早期退職をしてしまうと、将来の老後生活が苦しくなってしまうリスクもあるため、注意が必要です。 今回は、50代での離職率やその理由、早期退職のメリット・デメリットを解説します。 ▼高齢者の「4人に1人」は働いている!? 平均年収はどのくらい?
50代の離職率
厚生労働省が公表している令和3年の雇用動向調査結果の概況によると、50代の離職率は表1の通りです。 表1
※厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概況」を基に筆者作成 男女で見ると、男性で約1割、女性で約2割の離職率となっています。また、男性よりも女性の方が50代での離職率は高く、そのなかでも50代前半での離職率が高い傾向にあるようです。
50代で離職する理由
同調査の50代の男女が離職した理由を見ると、職場の人間関係や労働時間、休日条件への不満などの個人的な理由をあげられている方が多いようです。また、男性の場合は、個人的理由以外にも会社都合での離職の割合も高い傾向にあります。 女性の場合は男性と同様に定年や会社都合の離職に加え、介護や看護などで離職している方の割合もほかの年代と比べて高くなっています。
早期退職するメリット
早期退職すると、以下のようなメリットが考えられるでしょう。 ●退職金が増える可能性がある ●新しくキャリアをスタートできる 会社によっては福利厚生の一環として早期退職制度を設けているケースがあります。早期退職制度とは定年を待たずに会社を退職し、その分退職金の割り増しが受けられたり、有給休暇を買い上げてもらえたりする制度のことです。 退職金の割増額は年齢や勤続年数、月給の一定期間分の上乗せなど、会社によって算出方法は異なるため、早期退職を希望する方は事前に会社に問い合わせてみましょう。 また、早期退職すれば若い時期から新しいキャリアをスタートさせられます。これまでの経験を生かしてステップアップを目指したり、以前よりも高収入の仕事に就けたりする可能性もあります。 会社によっては再就職支援サービスなども行っているため、うまく活用できればスムーズに転職できるでしょう。