森保監督はカタールW杯へ向けてどんな準備プランを用意しているのか?
従来の大会と比べて最も異なるレギュレーションが、事前キャンプをまったく行えない点となる。ヨーロッパ組が順次カタール入りし、招集するメンバー全員が顔をそろえるのがおそらく11月14日以降。ベースキャンプ地として契約したカタールの強豪クラブ、アル・サッドの施設で同23日のドイツ代表との初戦へ調整していく。 「そこで何をやるかと言えば、まずはタイトなスケジュールのリーグ戦を終えて集まってくると思うので、短い期間のなかで心身ともにリフレッシュしてもらう意味でリカバーの時間を取りながら、チーム全体でコンディションを上げていき、そして戦術的に絵を合わせていくところを与えられた時間のなかでやっていきたい」 直前の準備期間が十分に取れない状況で、大会そのものの開幕より2日遅れでドイツ戦を迎えるスケジュールを、森保監督は「チームとして準備できる時間が少しでも増える、という点はポジティブに受け止めたい」と語った上でこう続けた。 「どうなるのかはまだちょっとわからないが、1試合は組んでもらいたいと日本サッカー協会にお願いして、いま動いてもらっている。カタールに集まってきた選手たちが、最低でも45分以上プレーできるような試合ができればと思っている」 ロシア大会直前はオーストリア・インスブルックでパラグアイ代表と、ブラジル大会前にはアメリカ・タンパでザンビア代表と、日本代表はともに事前キャンプ地近郊でトレーニングマッチを行っている。しかし、開催国入り後のそれとなると南アフリカ大会直前のジンバブエ代表戦までさかのぼる、文字通り異例のケースとなる。 南アフリカ大会直前のトレーニングマッチは、グループリーグ初戦で対戦するカメルーン代表を想定していた。今回も仮想ドイツも兼ねるとすれば、日本と同じく23日か、あるいは24日にグループリーグ初戦を迎えるヨーロッパ勢、ベルギー、クロアチア、セルビア、スイス、ポルトガル各代表が候補に上がってくる。 新型コロナウイルス禍で迎えるカタール大会は、登録メンバーが従来の23人から26人に拡大される。不測の事態に備えて、26人を上回る選手を招集する選択肢を「人数的なところで言えば、26人の発表でいいかなと考えている」と否定した森保監督は、トレーニングパートナーの帯同については前向きな意向を示した。 「たとえ一緒の活動ではないにしても、期間中にカタールに来てもらって大会の雰囲気を味わい、練習を手伝ってもらうのはあってもいいかなと思っています」