[バイク交通問題] なんでバイクだけ通れないの? ライダー泣かせの“二輪車通行禁止区間”とは?
場所によって規制内容はバラバラ。二輪車通行禁止区間の設置基準は?
なお、警察庁の資料によると、二輪車通行禁止区間は以下のような設置基準が設けられているようです。 ●道幅が狭く、クルマとの混在通行により危険が生じる道路 ●排気量125cc以下のバイクが通行できない高速道路等と接続している道路 ●カーブや急勾配が連続し、交通事故が起きやすい道路 ●暴走行為等による危険の防止や、地域の静穏を確保する必要がある道路 つまり、二輪車通行禁止区間が設けられているのは、ひとえに安全のためと言えるでしょう。 また、二輪車通行禁止区間設置の留意事項として、迂回路が長くならないように/交通障害とならないように配慮されてはいるものの、実際は不便も生じているようです。 とくに地域住民の生活道路となっている場所では、通行禁止になっていることで大きく遠回りをしなくてなりません。なかには暴走行ための対策として数十年前に定められた規制がそのまま適用されている箇所もあり、現在の交通状況との食い違いが起こっている場所もあるそうです。 また、場所によって規制内容がまったく異なる点も問題のひとつ。補助標識には規制対象となるバイク種別/曜日/時間帯などが明記されているものの、複雑な条件が記載された標識の場合、瞬間的にそれらを読み取るのは困難です。 加えて、誤って通行禁止区間に進入しそうになったライダーがUターンをして、かえって危険な状況を招くなどの問題もあるようです。 ちなみに、過去には全国に700か所あった二輪車通行禁止区間も、2024年5月現在では500か所程度に減少しています。 この改善は、ライダーや地域住民の意見を汲み上げた二輪車普及安全協会が、二輪車通行禁止区間の見直しを警察に訴えかけたことによるものです。 とはいえ、全国に数多くある二輪車通行禁止区間には依然として注意を払う必要があります。標識を見落とさないことはもちろんですが、知らない土地を走行する際は、二輪通行禁止区間を表示してくれるナビを活用するとよいでしょう。 ナビのほか、二輪車普及安全協会のウェブサイトでも全国の二輪車通行禁止区間が確認できます。ロングツーリングの予定を立てる際は、現地の二輪車通行禁止区間のチェックも欠かさずに行いましょう。
────────── ●文:ヤングマシン編集部(ピーコックブルー) ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ヤングマシン編集部