広島の悪夢4連敗最下位理由は“丸ロス”か?それとも潜在的不安要素か?
広島がドン底に喘いでいる。打てない、守れない、抑えられないの3重苦。11日のヤクルト戦(マツダスタジアム)も先発の岡田が2回を持たずにKOされた。立ち上がりにバレンティンのライト前タイムリー、雄平の犠飛で2点を失うと、2回に自滅してゲームを壊した。 セットで投げるがギッタンバッタンしたフォームでリリースポイントがバラバラ。投げ方を忘れたかのようにまったくストライクが入らなくなり、なんと4者連続四球で押し出しの1点を献上し、緒方監督に交代を告げられた。途中、バントの構えをしているピッチャーの寺原までストレートで歩かせる“壊れたピッチング”。伝染したかのように無死満塁から救援した2番手の矢崎も青木にタイムリーを浴び、山田に押し出しの四球。挙句の果てに、一塁の松山が雄平の一塁ゴロをジャックルして6点目を失う。前夜のゲームでも大事な延長戦でスローイングのミスをしている松山は、3回の守りからレフトの西川と交代させられる始末。満員のマツダスタジアムは、ざわざわと異様な空気に包まれてしまった。 「まじで?いったいどうなってしまったの」 「やばくねえ」 「 12試合なのにBクラスが確定している感じがする」 ネット上には「まだ12/143じゃないか」「始まったばかり」という応援の声もあったが、圧倒的に悲観的書き込みが多く見られた。試合後、緒方監督は岡田の2軍落ちを通告した。 オープン戦は8勝4敗4分けで“優勝”。開幕前は広島のV4を予想する評論家が少なくなかった。不安要素は、昨年、打率.306、39本、97打点の丸の巨人へのFA流出の穴。やはり最下位の原因は“丸ロス”なのか。 評論家の池田親興さんは、「打線が爆発力を失っている点については、丸不在の影響はモロに出ているだろう。長野は、対左腕のときにしか起用されず、昨年下位打線で起用され存在感を示した西川、安部らは1本立ちしなければならない今季は物足りない。そしてトップバッターの田中が不振で打線に勢いがつかない。後ろに丸がいなくなったことが、相手バッテリーへ心理的な好影響を与え、タナ、キクを攻めやすくなっているのかもしれない」という。 だが、「チームバランスが悪くなった一番の原因は、投手陣の崩壊。そこには打線の援護がないという影響だけではなく、私はチームが抱えていた潜在的な不安要素が一気に出たと考えている」と“丸ロス”が最大の要因ではないという見方をしている。