光浦靖子、50歳で単身カナダ留学 不安は「飛行機の間くらい」「ゼロ点経験できてよかった」
■人生はひとつしかない 「今、53歳になりましたが、日本だと、ちょっとでも老けたら、劣化した劣化した、と指さされて非難されるでしょ。だけどこちらだと、50も過ぎて外見など小さなことを気にする方が精神的に成長してない人間として扱われるんです。それよりも、私にはこんな夢がある、こんな勉強をしてきたということを見せていく方が評価される。だからカナダに来て私も変わりましたね。自分にはこういうキャリアがあるということを、自分の口でちゃんと言えるようになった」 それは悩んでいた芸能界での自分を認めることにもなり、これから先の自信にも繋がった。 「今、自分の経験や得意なことを売り出すことを、ひとつずつ自分の力で始めているんです。ワークショップは自分の大切な場所として続けながら、作品をつくりためています。俳優業もしたいから、場所を探してトークショーをやったり、エージェントと契約してオーディションを受けたりもしていて、毎日ドーパミン出まくりで飽きることがないのですよ。自分の人生はひとつしかないですからね。今はその修業と冒険期です」 人生の後半を豊かに笑って生きるための「今」。年齢を重ねて、より充実した光浦さんの顔が、その先の未来を作っていく。(ライター・川口美保) ※AERA 2024年11月4日号
川口美保