都内のタクシーが変わる? 相乗りタクシー「GO SHUTTLE」が運賃50~60%オフを実現、ただし乗客トラブル&マナーなど課題山積か
相乗りタクシーの課題と対策
ただ、相乗りタクシーには、いくつかのトラブルが考えられる。これまで指摘されてきたリスクとしては、 ・乗客同士のトラブル ・アプリ予約時のトラブル(例えば、予約が完了していないのに完了したと勘違いして待機し、結局乗れなかったケース) ・アプリ操作に不安のある高齢者による誤操作 などがある。 また、現在は乗降ポイントが限られており、運行時間帯にも制約があるため、深夜帯の利用ができない不便さが利便性に影響を及ぼす可能性がある。しかし、 「通常のタクシーと同じ時間帯やエリア」 で相乗りを行うのは現実的ではないため、時間帯やエリアの拡大を段階的に進めていく必要がある。さらに、相乗りタクシーの快適さを維持するためには、車内での ・スマートフォン通話禁止 ・飲食マナーの徹底 など、運行ルールを確立し、守らせることが重要だ。こうした懸念や課題に対応していくことが求められる。
成功のカギは地方展開と運行改善
「GO SHUTTLE」のような相乗りタクシーは、タクシー事業者の人手不足を解消するための有効な業務改善策だ。ひとりのドライバーが運べる乗客数を増加させることで、効率性と持続可能性を高めることができる。この仕組みは、 「タクシー業界全体の競争力」 を向上させ、事業者同士の切磋琢磨を促し、業界全体の成長を後押しするだろう。 特に、ユーザーにとっては 「移動手段の選択肢」 が広がることが大きなメリットとなる。この効果を継続的に評価し、改善を重ねていくことが重要だ。 今後は、大都市だけでなく、 ・地方都市への展開 ・柔軟な運行方法の改善 が成功のカギを握っている。相乗りタクシーが成長し、その評価が成果として還元されることを期待したい。
北條慶太(交通経済ライター)