中国主席、台湾「統一」は阻止不可能と警告 新年演説
[北京 31日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は31日、新年に向けた国営の中国中央テレビ(CCTV)での演説で、台湾との「統一」を誰も阻止できないと述べ、台湾内外の独立派と見なす勢力に対して明確な警告を発した。 台湾付近での軍事的圧力を強める中国はこの1年、軍艦や軍用機を台湾周辺の海域や空域にほぼ毎日展開した。台湾当局者は、これを中国の軍事的プレゼンスを「正常化」するための行動とみている。 中国は民主的に統治されている台湾を、自国の領土とみなしている。一方、台湾は将来を決めることができるのは台湾の人民で、中国は台湾の選択を尊重すべきだと主張している。 習氏はテレビ演説で「台湾海峡両岸の人々は一つの家族だ。誰も家族の絆を断ち切ることはできず、統一という歴史的な流れを止めることはできない」と述べた。 「分離主義者」と中国がみなす頼清徳氏が5月に台湾の総統に就任して以来、緊張状態が一層高まっている。12月には、頼氏が太平洋諸国を歴訪する際に米ハワイや米領グアムに立ち寄ったことを受け、中国は台湾周辺および東シナ海、南シナ海に海軍を大きく展開した。 台湾周辺で今年2度実施した軍事演習について、中国は独立・分離主義活動を封じ込めるための措置で、必要であればより強力な措置を取ると言明している。