大雨時期を前に…“自分は大丈夫だろう”なぜ思い込む?避難ためらう「正常性バイアス」【#みんなのギモン】
■災害を「見える化」取り組みも
“目の前の危機”を映像で伝えるべく、動き出した自治体がある。 福島県浪江町では、津波の映像をライブ配信して避難を促す新しいシステムの試験運用が今年4月から始まった。 地震を感知すると、格納庫から自動でドローンが飛行して沿岸部の様子を撮影する仕組み。6時間以上の飛行が可能で、津波警報が出た場合は専用のアプリを使って、住民はリアルタイムで映像を見ることができる。 開発を担当した会沢高圧コンクリートは、東日本大震災をきっかけにこの事業をスタートさせたという。 会沢高圧コンクリート 宮田達也常務取締役 「安全な場所にいたのに、自分の町の状況が分からないから家に戻ってしまい被害にあった方も多い。自分の見知った町の沿岸部の映像を見ることで、命の危機を感じてほしい」 現在、どのくらい津波を撮影することができるかなど調整・改良を重ねて実用化を目指している。 会沢高圧コンクリート 宮田達也常務取締役 「今後はドローンで撮影した映像から、水面の高さが通常と比べてどれくらい上がっているかを可視化できるような技術を発展させないといけないと考えています」
■「正常性バイアス」心がけることは?
無意識に働いている「正常性バイアス」。私たちはどんなことを心がければいいのか。 日本大学危機管理学部 秦康範教授 「正常性バイアスというのが人間には働くんだという知識を持っておくだけでも違います。もしかしたら今働いているかもしれないと思うことが大切」 「具体的な行動としては、一度安全な避難場所へ歩いて行ってみる。日中だけじゃなくて夜間も行ってみておく。災害が起きたとき『とにかくあそこに行けばいいな』と悩まずに行動することができる。また、川の近くや沿岸に住む場合は、警報が出たら高いところへ避難するということが文化として根付くことが大事」
●あなたの身の回りの怒りやギモンをお寄せください。 お寄せいただいた情報をもとに日本テレビ報道局が調査・取材します。 #みんなのギモン https://www.ntv.co.jp/provideinformation/houdou.html