ホンダが“下克上”2連勝で準決勝進出 塚本蛍主将「フェンスを恐れずに取る」大飛球好捕…ソフトボールJDリーグ
◆ソフトボール ▽ニトリJDリーグ プレーオフセカンドステージ ホンダ 2―1 SGホールディングス(10日、神奈川・等々力球場) プレーオフ・セカンドステージが行われ、東地区4位から“下克上”を目指すホンダが西地区2位のSGホールディングスを2―1で破り、4チームが進むダイヤモンドシリーズに進出を決めた。3回に先制の中越えソロを放った7番・吉田彩夏遊撃手は「最高で~す!」とファンの前で絶叫し「一発勝負は流れがすごく大事。(自身の)ホームランでも、こっちに流れが来たと思うので良かった」。レギュラーシーズンで本塁打0本だった好打者が目を覚まし「ここまでためていたということで」と笑った。 泥臭く守り抜いた。2―0の4回の守備。無死満塁で相手の5番・エリカ・ピアンカステリが引っ張った打球はレフトのフェンスを越えたかと思われた。だが、定位置より少し前を守っていた主将の塚本蛍左翼手が、背走してフェンスに激突しながらボールをつかみ、犠牲フライの1失点でしのいだ。「(球が)上がった感じはいけると思った。最終的に打球が伸びたのでフェンス際になったけど、あそこでホームランだと(4)失点する場面だったので、絶対に取ってやろうと思った」。2回にも三塁側ファウルゾーンのフェンス際でスライディングキャッチし、連投した左腕のジェイリン・フォードをもり立てた。 チームの鉄則は「守備の徹底」。特に球際の打球を意識してきた。外野手はレギュラーシーズンの最終節でミスが繰り返されたことで「こういう試合では勝てない」と見直した。塚本自身もプレーオフに向け、後方のフライの練習を強化し「フェンス際の打球もフェンスを恐れずに取りに行く練習をしてきた」と大一番の好プレーにつなげた。遊撃手の吉田も「ノックでは基礎となる正面の打球はもちろん、(前後左右に)振られた打球も、もう1歩頑張って取り切ることを意識しています」とうなずいた。 9日のプレーオフファーストステージで西地区3位のシオノギを1―0で破り、2連勝。ダイヤモンドシリーズ準決勝(16日、愛知・パロマ瑞穂野球場)では、昨季覇者で西地区1位のトヨタ自動車に挑む。堅守を見せた塚本は、日本代表で中軸を任されることも増える強打者。この日は3打席無安打に終わったが、日本代表のエース・後藤希友ら強力投手陣を持つトヨタ自動車に対し、バットでも期待がかかる。「ミートを意識した打撃と確実な守備は、勝利に向けても大切になる」と闘志を燃やした。
報知新聞社