【インドネシア】24年の財政赤字、対GDP比2.29%
インドネシア財務省は6日、2024年度の財政赤字(暫定値)が対国内総生産(GDP)比で2.29%だったと発表した。当初予算で設定した2.29%に収まったが、23年度実績の1.61%からは拡大した。 スリ・ムルヤニ財務相が同日発表したところによると、赤字額は507兆8,000億ルピア(約4兆9,450億円)。23年予算実績に比べて50.6%拡大した。 歳入は、前年比2.1%増の2,842兆5,000億ルピアだった。当初予算、見通しの水準からいずれも1.4%上回った。うち税収は、税制改革の効果によって前年比3.6%増加した。税外収入は前年比5.4%減となったものの、国営企業の好調な業績やサービス改革などから目標額は上回り、579兆5,000億ルピアとなった。 歳出は、前年比7.3%増の3,350兆3,000億ルピアだった。食料の支給や補助金付き肥料の供給など社会ほう助に重点を置いたことで前年から増加した。 中央政府の歳出が11.0%増加した一方で、地方交付金は2.0%減少した。 スリ氏は声明で、エルニーニョ現象や地政学的緊張、世界経済の減速など依然として不確実性が増す中でもインドネシア経済は引き続き強靱(きょうじん)さを示していると説明。24年の財政実績は健全だと述べ、25年の財政見通しについても楽観的な姿勢を示した。