日産とホンダの経営統合検討、ルノーは交渉に前向き―関係者
(ブルームバーグ): ホンダと日産自動車が検討している経営統合の交渉を、日産の長年の提携相手である仏ルノーは前向きに捉えているという。事情に詳しい関係者が明かした。ルノーは日産の経営危機から自らを守る方法を探っている。
事情に詳しい複数の関係者によると、ルノーは日産に資金を投入するつもりはなく、同社が自ら経営強化策を見いだすことを強く望んでいる。ルノーは日産株の36%を保有する筆頭株主で、今後のいかなる合意においても、ルノーの承認は鍵となる。
この関係者らは、ルノーは日産を強化するような取引には原則として前向きだが、自社の利益を守るという観点から、日産に対する提案は全て慎重に評価すると述べた。また、日産とホンダの協議はまだ初期段階にあるとも指摘した。
ルノーの広報担当者はコメントを控えた。
自動車メーカーは、比亜迪(BYD)などの台頭で激化する中国市場の競争や、欧州市場での電気自動車(EV)需要伸び悩みなど多くの課題に直面している。
ルノーの保有株式は、日産、三菱自動車との長年の提携による遺産だ。ルノーのジャンドミニク・スナール会長は今年、日産とのグループが強くなれるような新たな提携関係が結ばれるのなら、ルノーは歓迎すると述べた。ルノーは株式を売却する場合でも、日産の株価上昇の恩恵を受けることになる。
原題:Nissan’s Biggest Shareholder Renault Said Open to Honda Talks(抜粋)
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Albertina Torsoli