本郷和人『光る君へ』まひろの父・為時が「県知事クラス」越後守に。まひろのような身分の<侍女>はどんな仕事をし、お給金はどうなっていたかというと…
◆侍女の仕事は頭脳労働と肉体労働 侍女の仕事はおおよそ頭脳労働と肉体労働に分けられます。 もちろん身分の高い家の女性は頭脳労働がメイン。ご主人様の話し相手とか家庭教師とかですね。 下級の家の女性はお使いを務めたり、ご主人様の外出のお供に徒歩で従ったり。 なお下級とはいっても、彼女たちも曲がりなりにも貴族の出ですので、ガチの肉体労働、たとえば薪を割ったり、桶に入れた水を運んだり、火を起こしたりなど、はしません。 それは庶民の家の出の女性がやります。ドラマで言えばきぬ、ですかね?
◆彼女たちのお給金は? このあたりまでは想像がつきそうです。 しかし一歩踏み込んで、「彼女たちのお給金は?」といったことになると…。 実はあまりよく分かっていません。 紫式部なんかはもともと自分で財産をもっていたうえで、折々主人の藤原彰子や、左大臣の道長から質の高い物をいただいたりして賄っていたのでしょう。ドラマ中でもなんだかんだと、褒美や贈り物をもらうシーンが頻繁に描かれていますよね。 もっと下の女性は絹とかで支給されていたのかな? お金のない時代ですから、現物支給だったのでしょうが、そのあたりの事情を現代に伝えてくれるような「<かゆいところに手の届く>平安侍女の生活解説」みたいな資料は残念ながら、ほとんど存在しないのです。
本郷和人
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