【選挙コンサル解説】PR会社代表の「承認欲求」か それとも斎藤知事の口頭契約に問題か 食い違う知事とPR会社の主張 「独りぼっち」と失職の日にTEL 勝率9割「選挙の神様」が解説
兵庫県知事選で再選した斎藤元彦知事に公職選挙法違反の可能性が指摘されている問題は、PR会社側と知事側で主張が食い違う展開になっています。 【動画で見る】勝率9割「選挙の神様」が兵庫県知事選問題を解説 斎藤知事は違法性を否定していますが、知事はどのような点で法に抵触する可能性が指摘されているのでしょうか。また、斎藤陣営はどのような選挙戦を進めていたのでしょうか。 選挙コンサルタントの藤川晋之助さんの解説です。
勝率9割 ”石丸旋風”を巻き起こした選挙コンサルタント
藤川さんはこれまで146回の議員や首長選挙をサポートし、勝率9割を誇ります。 今年7月の東京都知事選では、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏の選挙対策事務局長を務めました。 選挙コンサルタントについて「僕らの業界は絶対に表には出ない裏方の仕事」と語る藤川さんですが、選挙を可視化する方針の石丸氏と出会ったことで、表に出ることになったと説明しました。
「独りぼっちです」失職の日に斎藤氏から電話 陣営入りを打診された藤川さんは
斎藤知事が失職した9月30日、藤川さんのもとに斎藤知事から電話があったといいます。 斎藤氏は「あすから1人で駅前に立ちます」と相談。藤川さんは驚いて「選挙スタッフは集まりましたか?」と尋ねると、斎藤氏は「数人です…助けてください」と陣営入りを打診しました。 藤川さんは、日本維新の会を離党し兵庫県知事選に臨んだ清水貴之氏と旧知の仲で、義理があるため断ったということです。
食い違う斎藤氏とPR会社の主張
今回注目を集めている斎藤知事側とPR会社代表らの関わりについて詳しく見ていきます。 斎藤知事側の代理人は、斎藤陣営からPR会社に対し、税込で71万5000円を支払ったと説明しました。 内訳は ■メインビジュアル企画・制作 10万円 ■チラシデザイン制作 15万円 ■ポスター・デザイン制作 5万円 ■公約スライド制作 30万円 ■選挙公報デザイン制作 5万円 ということです。 支払いは今月4日に済ませ、契約書はなく口頭契約だということです。 斎藤知事は27日の記者会見で「公職選挙法に違反するようなことはないと認識をしている。PR会社代表の投稿は、事前に見ても聞いてもいない。そこに対する若干の戸惑いはある」と語りました。 契約書を交わしていないことについて藤川さんは、「昔は交わさないこともあったが、最近はしっかりと契約を結んでいる」と話します。
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