二枚看板が力投 横浜高、松坂以来の頂点―明治神宮野球
横浜が接戦を制して27年ぶりの優勝を果たした。 プロ野球の西武や大リーグで活躍した松坂大輔を擁した1997年以来の頂点。5月から新チームを引っ張る阿部葉主将は、「自分たちの代で達成できてうれしい」と喜びをかみしめた。 1年生右腕の織田と、2年生のエース左腕奥村頼の二枚看板が力投した。先発した織田は直球とカーブを制球良く投げ込み、七回に3失策が絡んで失点を許しながらも粘った。九回途中に力尽きて降板すると、奥村頼がマウンドへ。後続を三ゴロと空振り三振に仕留めると、両腕を広げて飛び上がった。「ほっとした気持ちが一番」。 織田はこの秋に急成長。関東大会と今大会で1度ずつ完封をマークした。球速そのものでは一歩譲る形の奥村頼は、「(織田を)超えないと真のエースではない」。進境著しい下級生に刺激を受け、球のキレや質の向上を誓う。 チームは今秋の関東大会も優勝しており来春の選抜大会出場は確実。奥村頼は「喜ぶのはきょうまでにして、あすから切り替えてやっていきたい」。次の大舞台を見据えた。