掃海艇の沈没事故で運輸安全委が下関基地隊へ
山口朝日放送
福岡県沖で火災が発生し沈没した掃海艇。 行方不明者の発見には至っていません。 午後には掃海艇が所属する海上自衛隊下関基地隊に 運輸安全委員会が調査に入りました。 福岡海上保安部によりますと10日午前 海上自衛隊下関基地隊所属の掃海艇「うくしま」で火災が発生。 その後、火が燃え広がり11日午前8時半ごろ船が沈没しました。 出火元とされるエンジンルームにいたとみられる古賀辰徳3等海曹が 行方不明となっています。 船は水深約40メートルの海底で船底を上にした状態で沈んでいるということです。 海上保安部は12日午前7時半から11時までの間に潜水士による船内の調査を 3回行いましたが行方不明者を発見できませんでした。 海上保安部は潜水調査は終了し今後は海上を捜索することにしています。 中谷防衛大臣は…。 「地元の方々をはじめ、国民の皆様方には 大変なご心配をおかけすることとなりまして、 このような事態をが発生したことにつきまして、防衛大臣として 重く受け止めている次第でございます」 中谷大臣は今月16日から日向灘で予定していた 日米共同の掃海特別訓練を中止すると発表しました。 沈没した「うくしま」も訓練に参加する予定でした。 これは2015年に下関基地隊で撮影した「うくしま」です。 掃海艇の役割は海中に敷設された「機雷」を除去することです。 関門海峡やその周辺海域で発見される機雷の爆破処分を行ってきました。 機雷が磁気に反応して爆発するのを防ぐため掃海艇の多くは木造船です。 最近は繊維強化プラスチック製の船が導入されていますが「うくしま」も木造でした。 懸命の消火活動にも関わらず木造の「うくしま」から出た火の勢いは収まらず転覆、 そして沈没しました。 午後3時、「うくしま」が所属する下関基地隊に 運輸安全委員会が調査に入りました。 =運輸安全委員会・川島隆史調査官= 「まず関係者の方、それから乗組員の方中心にですね、お話を伺おうと思っています。 火災事故ですので火災発生の状況、それからその前後の状況ですね、 それについてお伺いできればと思っています」 調査は関係者への聞き取りなどから原因究明にあたるもので 13日も続けられる見通しです。