井上拓真「いい内容で勝つ」 世界戦初メインイベンターの自覚 最強の難敵相手も対策万全「過去イチの仕上がり」
「ボクシング・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(24日、両国国技館) トリプル世界戦に出場する6選手の記者会見が22日、都内で行われた。世界戦で初のメインに起用されたWBA世界バンタム級王者・井上拓真(28)=大橋=は、メインイベンターとしての自覚を感じさせるコメントで必勝宣言。昨年5月20日のアンドリュー・モロニー戦で、米国で最も権威ある専門誌「ザ・リング」の年間最高KO賞に選ばれた中谷潤人は「そういう気持ちを持ってアグレッシブに戦っていきたい」とその再現を目指す構えを見せ、田中恒成は悲願の4階級制覇を誓った。 【写真】最強相手と比べてみると井上拓真ってめちゃ小顔だね トリプル世界戦でメインイベントの大役を任された拓真は、「自分自身すごくうれしく思いますし、メインイベンターとして、しっかりいい内容で勝ちを収めたいと思います」と、観客や配信の視聴者を満足させる責任感を見せ、メインイベンターとしての自覚をにじませた。 ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)は2016年から22年にかけてIBF世界スーパーフライ級王座に君臨し、9度の防衛を果たした実力者。大橋ジムの大橋秀行会長(58)も、過去最強と指摘する難敵だ。 拓真も「相手は過去イチで最強の相手だと思っている」と警戒を怠らず、「試合映像を何本か見ましたし、相手を想定して練習もしっかりしてきた。試合は当日に対峙(たいじ)してみないと分からないことなので、いろいろ想定して練習を積み重ねてきた」と研究を尽くしてきた。 ここまでの調整については「体重も落ちて、コンディションもすごくいい感じ。練習も過去イチの仕上がり」と手応え十分で、「勝つためにはまず自分のボクシングを徹底すること。最後は気持ちの勝負になると思うので、気持ちを前面に出して勝ちたい。気を引き締めて最後まで戦って勝ちたい」と必勝を誓った。 会見に同席した大橋会長は、拓真の防衛に向けて「自信は100%」と勝利を信じて疑わない。「勝っている点は、スピードとスタミナが上回っていると思う。強敵には間違いないので、この試合に勝てば大きな殻を破って、新しい井上拓真を見られると思います」と大きな期待をかけていた。