虎ノ門ヒルズが完工 新キャラ「トラのもん」が未来アピール
東京・虎ノ門地区の超高層複合タワー「虎ノ門ヒルズ」が完工し、記者会見と報道向け内覧が6月4日、行われた。住宅「虎ノ門ヒルズレジデンス」や、30フロアを占めるオフィスのほか、ホテルや飲食店などを備えており、新しいビジネスや生活の拠点として注目を集めそうだ。同ヒルズのキャラクターとして、藤子プロと提携してドラえもん型の「トラのもん」を採用。未来の東京をアピールした。
虎ノ門ヒルズは、東京都港区虎ノ門1丁目に位置する。地上52階建て・地下5階、高さ247メートル。都内では、東京ミッドタウンに次ぐ超高層複合タワーとなる。オフィス(6~35階)、住居(37~46階)24の商業施設(1~4階)のほか、カンファレンス施設「虎ノ門ヒルズフォーラム」(4・5階)、日本初進出の高級ホテル「アンダーズ 東京」(47~52階)も入居する。事業の施行者は東京都で、建築主は森ビル(東京都港区)。
住宅については、高層部分に位置するため、全戸とも眺望が優れ、東京タワーやレインボーブリッジ、東京スカイツリーなどの眺めを楽しめる。総戸数は172。広さは約44~240平方メートル。139平方メートルの2LDKで月額賃料は162万円。ホテルと直結しており、ホテルサービスも受けられる。ただ、一般向けの分譲販売は予定していない。 オフィスの総貸室面積は30000坪。天井高は2・8メートルで柱もないため、開放感がある。すでにほぼ満室となっており、日本企業、外資企業が面積ベースでほぼ半々だという。オフィス賃料は坪当たり3万円後半。入居企業の業種は、情報通信が一番多く、法律会計事務所、製造業、広告代理店など。 会見した森ビルの辻慎吾社長は、虎ノ門エリアは小さな古いビルが多く、老朽化が進んでいたことを指摘。「虎ノ門ヒルズの完成で、このエリアがもう一度、国際新都心として仕掛けられる。今日がある意味スタートだと考えている。東京を世界の都市間競争に勝てるよう、その一翼を担いたい。トラのもんとともに加速していきたい」と意気込みを語った。虎ノ門ヒルズの正式オープンは、6月11日の予定。 (文責・坂本宗之祐)