《ブラジル》「ブラジルの豊な自然の継承を」=宇都宮工業株式会社が来伯
宇都宮工業株式会社(宇都宮秀雄社長)は11日から17日まで来伯し、サンパウロ市サンパウロ州水道公社(Sabesp)やミナス・ジェライス州を訪ね、スカム除去装置をブラジルに輸出するための現地パートナー探しを行った。同社は7年前にJICA日系社会視察団として初来伯。今回で3回目の来伯となり、プロジェクト実現の最終段階にきているという。 宇都宮株式会社は「技術を通して多くの笑顔を守っていく」をモットーに、水処理施設の汚水浄化装置の開発・考案、設計、水処理場内のプラント設備の保守メンテナンス・修理・改良を行っている。 現在はスカム処理装置の開発に力を入れている。スカムとは、排水溝などに発生する分厚いガス層のこと。排水溝内に貯まった汚水や、貯留槽、腐敗槽などが原因で発生する。従来使用されているスカム除去装置は、1時間に一度作動させるタイプが多いが、同社の装置は週に一度の使用で同じ働きをし、使用電力やCO2の削減、安全性の向上が見込まれる。 宇都宮社長は2017年に来伯した際、日本と伯国の水処理の違いに驚きを覚えたと述べ、「プロジェクトを実現しブラジルの豊な自然を守り、後世に残していきたい」と語った。