上司が帰るまで、毎日なんとなく「サービス残業」しています。30分ですが「残業代」を請求したら支払われるでしょうか? 定時で帰りにくいです…
社会人として働いていると、終業時間になってもなかなか帰れずにいる人は多いのではないでしょうか。周りの同僚や上司が残業していると、つい気を遣って「定時で帰りづらい」と感じてしまうこともあるでしょう。このような場合、残業代を請求してもよいのか不安になりますよね。 本記事では、30分の残業に対する残業代が請求できるのかを解説し、定時で帰りやすくするためのポイントをお伝えします。 ▼毎日「8時50分」から朝礼が! 定時は9時だけど「残業代」は請求できる?「義務」か判断するポイントとは?
30分でも残業代は支払われる
30分程度のサービス残業でも、法的には残業代の支払い対象となります。 労働基準法で定められた割増賃金の規定により、所定労働時間を超えて従業員に時間外労働をさせた場合、使用者は割増賃金を支払わなければなりません。1時間につき25%以上の割増賃金を支払うよう定められています。 つまり、1日30分間の残業であれば、通常の賃金に0.5時間分の25%を加えた金額が加算されるべきなのです。通常の賃金が1時間2000円であれば30分の残業代は2000÷2×1.25=1250円となり、1ヶ月20日の労働とすると、2万5000円になります。 ただし、なんとなく、だらだらと過ごしているだけで、業務をしていない場合は支払いがされない可能性がありますので注意が必要です。
定時で帰りづらい理由
Job総研が実施した「2023年 残業に関する実態調査」の結果によると約40%の人が「定時に終業していない」と回答しています。その理由として、「定時に上がれない雰囲気がある」という回答が21.5%もありました。 定時に上がれない雰囲気には、主に次の要因が考えられるでしょう。 ・上司の目が気になる 上司が残業していると「まだ仕事が終わっていない」と感じ、勝手に帰りづらく、同調して残業してしまうこともあるでしょう。 ・同僚への気兼ね 周囲の同僚が残業していれば、自分だけ先に帰るのは気が引けると感じがちです。集団の中で浮かないよう、無意識に残業してしまうのかもしれません。 ・定時で帰ると評価が悪くなるという不安 「定時で帰る=やる気がない」と上司や会社に判断されるのではないか、そんな不安から早く帰れなくなってしまうこともあるでしょう。仕事ぶりを評価してもらいたいという思いが、定時退社を難しくさせているのかもしれません。