夏のエアコンは「冷房24度」と「暖房24度」でどう違う? 同じ温度なら機能は変わらない? それぞれの“電気代”も比較
真夏の冷房はもちろん、冬場の暖房も確保できるエアコンは、今や私たちの生活に欠かせないものといえるでしょう。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算 そんなエアコンを夏に使用する際に、同じ温度設定の「冷房24度」と「暖房24度」には違いがあるのか気になるという人もいるかもしれません。もし違いがあるとしたら、どのような違いなのでしょうか? また、電気代にはどのような影響があるのでしょうか? 本記事では、冷房と暖房の仕組みから消費電力の違いまで、詳しく解説します。
冷房の仕組み
冷房は、部屋の温度を設定温度まで下げることを目的としています。室内の熱を取り除き、冷たい空気を室内に循環させることで、室温を下げる仕組みがあります。 エアコン内部の冷媒が蒸発する際に熱を吸収し、その冷媒が圧縮機によって再び液体に戻る過程で外部に熱を放出します。このサイクルを繰り返すことで、室内の空気が徐々に冷却されるのです。 冷房の効率を高めるためには、エアコンのフィルターを定期的に清掃し、部屋の断熱性を高めることが重要です。また、カーテンやブラインドを利用して直射日光を遮ることも効果的です。
暖房の仕組み
一方、暖房は、部屋の温度を設定温度まで上げることを目的としています。室内の空気を加熱することで、室温を上げる仕組みを持っています。 エアコン内部の冷媒が圧縮機によって圧縮される際に熱を発生し、その熱を利用して室内の空気を暖めます。冷房とは逆に、冷媒が蒸発する際には外部から熱を吸収し、圧縮機によって高温高圧の冷媒が作られます。この高温の冷媒が、室内機の熱交換器を通過する際に室内の空気を加熱するのです。 暖房の効率を高めるためには、エアコンのフィルターの清掃はもちろん、部屋の気密性を高めることが大切です。ドアや窓の隙間をふさぐことで、暖気が逃げるのを防ぐことができます。
冷房24度と暖房24度は何が違う?
冷房は室温を設定温度まで下げる働きをするものであり、暖房は室温を設定温度まで上げる働きをします。では、猛暑の日の室温35度のとき、冷房24度と暖房24度と設定すると、それぞれどういう違いがあるのでしょうか。 冷房24度と設定した場合、エアコンは室温を24度以下にしようとしてフル稼働します。一方、暖房24度に設定した際は、すでに部屋は24度以上になっているため、エアコンはもうこれ以上暖める必要がないと判断し動作しないのです。 つまり、冷房は設定温度以下にするための機能のことであり、暖房は設定温度以上にするための機能ということです。