夏のエアコンは「冷房24度」と「暖房24度」でどう違う? 同じ温度なら機能は変わらない? それぞれの“電気代”も比較
消費電力と電気料金の違いは?
冷房24度と暖房24度では、同じ設定温度でも消費電力に違いが出ます。資源エネルギー庁の「エネルギー白書 2024」によると、2022年度における世帯当たりのエネルギー消費のうち、冷房の占める割合は3.4%に対し、暖房は25.3%とはるかに大きいことがわかります。 冷房の場合、狭い室内の熱を外部に排出するため、比較的低い消費電力ですみます。一方、暖房の場合は広い外部空間から熱を取り込むため、より多くのエネルギーを必要とします。どの程度の消費電力が必要となるかは、エアコンの説明書や、ホームページなどに記載されています。 例えば、あるメーカーの10畳用エアコンは、冷房時の消費電力515Wに対し、暖房時の消費電力 690Wが必要です。 1時間あたりの電気料金=「消費電力(kW)」×「1kWhあたりの電気料金単価」を計算してみましょう。 ●冷房時の1時間あたりの電気料金= 0.515kW × 31 円/kwh = 15.965円 ●暖房時の1時間あたりの電気料金= 0.69kW × 31 円/kwh = 21.39円 ※ 電気料金31円/kwh(公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が設定している電気料金の目安単価) メーカーや機種によっても異なりますが、冷房時に比べて、暖房のほうが30%以上も電気料金が高くなっていることがわかります。 また外気温と室温の差も、消費電力に影響します。夏の外気温35度に対する冷房24度では、その差が11度ですが、冬場は外気温5度以下になることもあり、暖房24度設定のときでも差が19度と大きくなります。冬の方が、エアコンを長時間稼働させなければならず、電気料金が高くなるでしょう。
まとめ
冷房と暖房の違いを理解し、適切に使用することで、快適に暮らしつつ電気代の節約にもつなげることができます。季節や外気温、体感温度を考慮しながら、自分に最適な設定を見つけていきましょう。 出典 経済産業省 資源エネルギー庁 令和5年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2024) 公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部