「ヨッシャ…ホラ、きたデ!!」たった58g、羽根のような軽さを持つ『超セコ釣りロッド』がヤバい。
魚との駆け引きにおいて、竿の曲がりを存分に堪能できる“コダワリ”のブランド『ハートランド』。その仕掛人・村上晴彦さんによる徒然釣行記後編は、本年度の発売と同時に話題となったアノ竿が主人公。屈指のメジャーリバー・旧吉野川にて、でかバスを仕留めたその技と共に完全詳解だ! 【画像】「たった58g…羽を持っているかのよう」冴掛FTTの写真ギャラリー
リールとセットでアンダー200gをマーク!? 超軽業タックルの村上流あしらい方
村上「ヨッシャ…ホラ、きたデ!!」 と同時に、深紅のバットブランクスを縦に鋭く振り上げ、掛けアワセをする。旧吉野川釣行も、そろそろエンディングの雰囲気を出し始めていた夕刻間際。締めを飾るにふさわしいドラマを、この軽業竿”冴掛FTT“で起こした村上さん。 前日、スタンダードモデル2本で50アップを含むでかバスのファイトを十二分に堪能し、あとはベイトのプロトモデルと、このフェザータッチテクニカルを曲げるだけやネ、と笑みを浮かべていたのだった。釣りにシナリオなどないのだが、村上さんは時折こういった奇跡を起こす。 村上「ホラ、いなしたで。テクニカルに釣りましたよ~」 あがってきたのは、ブリブリの40アップバス。体高もあり、まさにドラマ魚と呼ぶにふさわしい。 村上「旧吉野川は今の季節柄、マシな魚が釣れてしまう。まぁ、嬉しいけど、この竿を振るなら小バスとも戯れたい。季節がもっと進んで高活性になれば、もっと楽しめると思うよ」 繊細なリグが当たり前となったこのご時世だが、その繊細さをタックル全体で極限まで表現し、バスにアプローチできるシステムを組めるのは、おそらく村上さんをおいて他にはいないであろう。
ハートランド 6112ULRFS-SV AGS24 【冴掛 Feather Touch Technical】
元々、PEなら0.4号以下、モノフィラメントであれば3lb以下の太さを使うようにガイドセッティングが施されている。自重58g、それにイグジストSFの2000番(約130g)を装着しても190g弱という驚異の軽さを誇る。 村上「気持ちよく釣りができるのは0.5号まで。0.6号以上になると糸の重さを感じる形での釣りになってくるよ」 もはや高次元を超越したレベルでの釣りを体感できるのが、この冴掛FTTなのだ。 エンドガイドの口径が16mm。かなり小さいが、村上さんは軽さを優先。「PEなら関係なく普通に飛ばせる」とのこと。その代わり、リールのスプールからエンドガイドまでの距離を他の竿よりも長くすることで飛距離を殺さない工夫が成されている。