福岡空港、国際線ラウンジ9/27刷新 滑走路の眺めと福岡らしさ演出
福岡空港を運営する福岡国際空港会社(FIAC)は、国際線の航空会社ラウンジ「ラウンジ福岡」を27日にリニューアルオープンする。滑走路に面する位置に移転し、広さは従来の2倍以上に拡大。館内を2つのゾーンに分け、利用者のニーズに合ったエリアを設けた。25日は報道関係者向けの内覧会が開かれた。 【写真】滑走路を一望できる福岡空港の新国際線ラウンジ 新ラウンジは、これまでと同様に出国審査後の制限エリアに設けた。場所は国際線ターミナルの3階から4階に移転し、滑走路を一望できるラウンジとなり、広さは従来の約500平方メートルから1242平方メートルに拡大。席数は161席から216席に増え、ゆったりとした空間に仕上げた。 ラウンジ内は左右でゾーンを分け、家族連れなどが利用しやすい「リラックスゾーン」と、ワークスペースなどを設ける「ビジネスゾーン」に分別。リラックスゾーンは300平方メートルに109席を設け、ソファータイプの座席を配置することで、複数人で利用しやすいエリアとする。ビジネスゾーンは240平方メートルに93席用意し、カウンター席やウェブ会議対応の専用ブースも設置する。また、VIPルーム(14席)も設けた。 空間演出は「福岡造り」をコンセプトとし、博多人形や大川組子、博多織、小石原焼など福岡の伝統工芸品を随所に配し、福岡らしさを演出。ソファやテーブルには県産の「い草」を取り入れ、久留米特産の銀梅花を使用した福岡空港オリジナルのアロマも提供する。 このほか、提供する食事も従来の約15種類から30種類へ拡大。福岡名物のとんこつラーメンや明太子などを取り入れたメニューを用意し、アルコール類は県産の日本酒や焼酎、ワインも用意しており、訪日客には福岡や九州、日本を感じて出発してもらう。 営業時間は出国審査の開始時間から最終便の搭乗開始まで。契約航空会社のビジネスクラス利用客などに加え、世界各地の空港でラウンジを利用できるサービス「プライオリティ・パス」会員も利用できる。 今回のラウンジ移転は、FIACが進めている国際線ターミナルの増改築工事の一環。国際線のカードラウンジ「ラウンジTIMEインターナショナル」を2023年6月に24年ぶりに刷新したほか、国内線ターミナルと結ぶ連絡バス専用道路の整備などを進めている。増築部分の開業は建設中の第2滑走路が供用開始となる2025年3月末、既存施設の改修部分は同年11月の完成を目指す。
Tadayuki YOSHIKAWA