加藤元官房長官が出馬表明8人目 「国民所得倍増を最優先」
自民党の加藤勝信元官房長官(68)は10日、国会内で記者会見し、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を正式表明した。「国民の所得倍増を最優先で推し進めたい」と述べた。賃上げを重視し国内外からの投資を拡大するとした。給食費、子どもの医療費、出産費の負担をなくす「三つのゼロ」も提唱した。総裁選に名乗りを上げるのは8人目となった。 加藤氏の総裁選出馬は初めて。加藤氏が所属していた茂木派からは茂木敏充幹事長(68)が既に立候補を表明した。支持拡大が課題となる。 当面の経済政策に関し「実効性のある大胆な補正予算を編成し、早期の成立を目指したい」と言及。企業の内部留保を活用した賃上げや設備投資が重要だとし「賃上げを起点に新たな経済の好循環を生み出す」と力説。各界代表が参加した会議体で具体策を議論していく考えも示したが、倍増実現には「10年、15年かかる」と話した。 派閥裏金事件を受けた政治改革を巡り、政治資金収支報告書への不記載相当額を国庫に返納する手続きを検討すべきだとした。