JFEスチールが連鋳機のブレークアウト検知システム初受注。越FHS向け
JFEスチールは22日、自社技術を外販するソリューション事業で、連続鋳造機向けのトラブル検知システムを初受注したと発表した。JFE商事との共同受注で、ベトナムの高炉メーカー、フォルモサ・ハティン・スチール(FHS)に納入する。2025年4月の稼働を目指す。 冷却途中のスラブ表面が破れて溶鋼が飛散する「ブレークアウト(BO)」による被害を最小化できる「BO―Eye(ビーオー・アイ)」と呼ぶシステムを受注した。受注額は非公表。JFEスチールはシステムの設計・製造や現地据え付けを担当。JFE商事は商談をまとめたほか、今後は輸出業務も担う。 BOは完全に防ぐのが難しい。従来は現場のオペレーターが目視でBOを監視し手動で操業を止めていたが、システムは複数台のカメラによる画像解析などを駆使し、一連の作業を自動化できる。JFEスチールは自社の主力の連鋳機10基に導入し、早期検知による復旧時間の短縮などにつなげている。 JFEスチールはFHSに約4%出資しているが、出資先に限らず需要を開拓する方針で、今後は国内外でさらなる拡販を目指す。