「塩って差別化できるの…?」老いた男性が作り続けた天然塩を引き継いだ若手社長 価格3倍にしても歓迎の理由とは
◆値上げ、反発されるどころか…
そして、小林さんは大幅な値上げに踏み切りました。 丁寧な製法と高い品質を担保するため、相応の価格でなければ、ブランドは維持できません。 「丹後絹塩」は、「太郎塩」の約3倍に引き上げました。 「そんな高くして、ばかにしてるのか」などと、取引先から反発が来るかと思っていましたが、反応は意外なものでした。 ある販売店からは、「『丹後のお土産』として持ち帰ってもられるものができた」と喜ばれました。 「丹後絹塩」というネーミングもさることながら、評価されたのはデザイン性の高いパッケージや価格でした。 お土産は、一定以上の価格帯でなければ、贈ることもためらう心理が働きます。 「どうしても、地元の人だと安く売ってしまう。いい土産になりそう」と言われました。 また、干物店からも「高級塩の丹後絹塩を使っているとPRしたい」と評価されました。 小林さんは「京丹後で一番給料が高く、納税する企業を目指す」と目標を語ります。 「単に、塩をたくさん売りたいわけではない。ブランドを確立して京丹後を活性化し、『メガネの聖地・鯖江』のようにしていきたい」と夢を語ります。 丹後絹塩は、Amazonや京丹後市の道の駅「丹後王国 食のみやこ」で購入できます。