Travis Japan川島如恵留、念願の声優初挑戦で全力出し切る「『こんな声も出せるんだ』と思ってもらえたら」【インタビュー】
■「『自分の声が嫌いだ』と言ったら失礼かな」演じるキャラクターにも真摯な姿勢
――今回の声優初挑戦にあたり、事前準備はなにかされましたか。 スタジオには3回来て、1回目は、プロの声優の皆さまが収録されているところを同じブースに入って、静かに見学しながら『こうやってやるんだ…』と観させていただきました。(出演する)KENNさんが、手取り足取り『台本にはこうやって書き込むんだよ』『こういう風にやるんだよ』と色々教えてくださって1回目の収録まで2週間ぐらい時間があったので、そこで台本読み込んで、家では携帯で自分の声を録音しながら『これで合っているのかな?』と、何度も聞くという準備はしてきました。 ――録音したものを聞くと自分が聞こえている声とは違う風に聞こえると言うじゃないですか。実際に聞いてみた感想はいかがですか。 マイクに向かって歌うことはよくあるじゃないですか。自分たちのシングルやアルバムもそうですし…なので自分の声が違う声に聞こえることはもうないのですが、普段しゃべっている声とはそれはそれでちょっと違うんだなと、また新たな発見があって不思議でした。『浮いちゃわないかな?』という心配はすごくしていたのですが、完成が楽しみです。 ――音響監督さんからはどんな声を出してほしいというリクエストはありましたか。 僕が担当させていただいている葛西甲斐という役はちょっと悪役っぽい感じ。決して悪ではないんですけど、かわいげがあり、ちょっと中二病みたいな感覚(笑)。それがまた愛らしさのあるキャラクターで僕は大好きになりました。普段の僕はそんなこともないんですけど、どっちかというといわゆる優等生なパブリックイメージを持つ方が多いので…(笑)だから『低い声でやってみて』『がなってみて』と、怒りを表現するシーンは、監督さんとやり取りしました。アニメコンテンツが大好きだという方が聞いた時に、スルッと流れていってくれることが1番の目標です。同時に、Travis Japanを応援してくださるファンの皆さま、川島如恵留の実際のリアルな声を知っている方が『こんな声も出せるんだ』と思ってもらえたらいいな、というお芝居をちょっと心がけてみました。 ――川島さん自身は自分の声は好きですか。 ちょっとハスキーな感じは自分的には嫌じゃないし、うまく活かせるようにお仕事できたらいいなとは思っています。今回はアニメのキャラクターということで(自分の声が)“生きている声”になる。ナレーションとはまた別物で、その自分の声が今回の葛西甲斐のイメージになる。漫画でしか読んだことがなかった彼が、しゃべるとなったらこういう声になるんだ…というのが自分の声になる。『自分の声が嫌いだ』と言ったら失礼かなってのはちょっと思うようになりました。 ――では、周りのメンバーで、この人は声優に向いてそうだなと思う方、好きな声の方はいらっしゃいますか。 松倉(海斗)ですかね。まちゅ(松倉)だったら、本当にスパンって通る、いい声をしているので、まちゅはすごく向いているんじゃないかな。 ――元々アニメがお好きだからこそ、ファンとして楽しんでいた時と、アニメに対する考え方とか、作品に対する考え方は変わりましたか。 アニメの見方が変わりました。いち視聴者として観ていた時の自分は、ストーリーが楽しいとか、絵が綺麗とかそういう評価をしていた。でも、実際に制作現場に入って『これはモノローグっぽくしゃべっているんだな』とか、映像の流れ、誰がしゃべっているかちゃんとわかるように伝えているのだろうなとか…その1個1個の裏側には、ちゃんとした意図があって作られているんだと知りました。知っていくほど、今放送しているアニメをリアルタイムで観ると『こういう意図で作っているのだろうな』とか“キャラクターがしゃべっている”と思えていることが、いかにすごいことなのかを実感します。声優さんが裏で声当てている…のではなく、あくまでキャラクターとしてしゃべっているわけじゃないですか。その技術って本当にすごいんだな。1つ1つに感動するようになりました。1回アニメを観て『楽しかった。きょうはここまでストーリーが進んだ~』で終わっていた昔の自分をちょっとぶん殴りたくなるくらい(笑)ストーリーや流れを知った上で、もう1回見たくなるぐらい、 裏側を知ることっていいなって思いましたね。 ――もうひとつ、今までとはまた違う世界がこう見えるようになったんですね。 また新たな楽しみ方も増えたし、改めてプロの方々はすごいことをされているんだな、これタダで見ていいのかなって思いますね。