HPE、利益率は予想下回る-AIサーバー事業の構成比上昇
(ブルームバーグ): 米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)が4日に発表した5-7月(第3四半期)決算では、利益率がアナリスト予想を下回った。人工知能(AI)用サーバー販売という注目の事業で収益性が予想より低いことを示唆した。
発表資料によると、5-7月期の調整後粗利益率は31.8%で、前年同期から低下した。アナリスト予想平均は33.4%だった。マリー・マイヤーズ最高財務責任者(CFO)は決算発表後のアナリストとの電話会見で、「AIサーバーの売上高構成比が高まった」ことが利益率低下の要因だと説明した。
HPEやデル・テクノロジーズ、スーパー・マイクロ・コンピューターといったハードウエアメーカーは、AI作業を処理する高性能サーバーの需要急増から追い風を受けている。HPEは5-7月期に同事業の売上高が前期比39%増加し13億ドル(約1870億円)に上り、アナリスト予想平均を上回った。
大半のAIサーバーがエヌビディアなどが製造する高価な半導体を搭載するため、投資家は利益率の低さに懸念を強めている。アントニオ・ネリ最高経営責任者(CEO)はインタビューで、HPEはAIサーバーとともにより利益率の高い製品やサービスの販売を徐々に増やしていくと述べた。
HPEの株価は米株式市場時間外取引で一時約3%下落した。通常取引終値は18.77ドル。
5-7月期の全体の売上高は10%増の77億1000万ドル。市場予想平均は76億6000万ドルだった。前年同期比では過去6四半期で最大の増収となった。1株利益は一部項目を除いたベースで50セント。市場予想平均は47セントだった。
HPEは8-10月(第4四半期)の売上高を81億-84億ドルと予想した。一部項目を除いた1株利益は52-57セントを見込む。アナリスト予想平均は売上高が81億5000万ドル、1株利益は54セントだった。
原題:HPE Reports Disappointing Margins on AI Server Business (1)(抜粋)
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Brody Ford