服役後の理事長復帰を批判 東京福祉大、第三者委
東京福祉大(群馬県)は3日までに、強制わいせつ罪で実刑判決を受けた創設者を服役後に理事長・学長に復帰させた対応などに関する第三者委員会の調査報告書をホームページで公表した。報告書は理事会の機能不全を指摘、ガバナンス(組織統治)を批判した。 報告書などによると、創設者の中島恒雄氏は、2008年に東京地裁で実刑判決を受けた。大学側は当時「復帰は認めない」と宣言したが、20年11月に理事長・学長に復帰させた。中島氏は23年4月に退任した。 報告書は「一部の教職員や理事の中では、復帰が既定路線だった」と指摘。「理事会はチェック機能を十分に果たすことができておらず、中島氏の独裁的な運営を許した」と批判した。 東京福祉大は00年開学で、群馬県伊勢崎市と東京都内、名古屋市にキャンパスがある。今年5月現在の学生数は約3700人で、うち1695人が留学生。 16~18年度に留学生計約1600人が所在不明となったことが判明し、19年度以降5年連続で私学助成金が不交付となっている。