高校生国際美術展で長野県知事賞 エクセラン高の松本真陽さん 長野県松本市
東京都港区の国立新美術館で18日まで開かれた「第25回高校生国際美術展」(NPO法人世界芸術文化振興協会主催)で、長野県松本市のエクセラン高校美術科3年の松本真陽(まひる)さん(17)=塩尻市片丘=のアクリル画が、内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞に次ぐ長野県知事賞を受賞した。全国から応募があった1440点の中での上位入賞で、同校生徒が県知事賞を受賞するのは昨年、一昨年に続き3年連続となった。 作品は「うつろいの音」と題され、縦約117センチ、横約73センチの透明アクリル板にアクリル絵の具で2匹のカメレオンを描いた。アクリル板の裏は複数色の絵の具をかき混ぜたように見える「マーブリング」という技法を用いてカメレオンの皮膚の色の変化を表現し、表は一筆ずつ絵の具を乗せてうろこ状の皮膚を描いた。表裏両面で描くことで立体感が生まれ、その場にカメレオンがいるかのように感じられる作品だ。 5月初めから制作に取りかかり、3週間ほどかけて完成させた。音もなく変化するカメレオンの皮膚の色や、ゆっくりとした歩みを表現した。アクリル板を用いた絵画表現は松本さんにとって「大きな挑戦」だったが、「何とか作品になってよかった」と達成感を口にする。県知事賞については「受賞できると思わなかったのでびっくり」と恐縮しながらも、入学前から憧れていた先輩に続く受賞に「高校最後の年に目標としていた賞を取れてよかった」と喜びをにじませた。
市民タイムス