武居由樹が初防衛 比嘉大吾を判定3-0で下す 10月試合の那須川天心に異例のメッセージ「頑張ってください。応援してます」
「ボクシング・WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(3日、有明アリーナ) 王者の武居由樹(28)=大橋=が元WBC世界フライ級王者で同級1位の比嘉大吾(29)=志成=を判定3-0(114-113、115-112、114-112)で初防衛に成功した。 【写真】おなじみの布袋から新顔の片岡愛之助、阿部一二三まで!客席が豪華すぎる 1回は互いに様子をみながらの展開から比嘉が果敢に前に出てプレッシャーを掛けていった。2回も比嘉が豪快に振り回していくが、武居も応戦。3回は徐々に武居が圧力を強め、有効打をたたき込んでいく。4回は比嘉が一気のラッシュで武居を追い込み、あわや武居はKO寸前のピンチに陥ったが、なんとか凌いだ。 5回は再び一進一退の攻防が続き、6回は比嘉が前に出て、武居は距離をとりながら反撃。7、8回と痺れる展開が続いた。9回、比嘉が再びロープ際に追い詰めてラッシュ。圧力を強めていくと、右目が腫れてきた武居の被弾が増え、左目の上もカット。10回から一気に比嘉が優勢に。11回に比嘉が左フックが当たり、武居がダウン。足を滑らせたようにみえ、武居はスリップを主張したが、カウントが進んだ。武居は反撃を試みたが、その後は比嘉が時間を使った。 しかし、12回は武居が一気に前に出て、比嘉にラッシュ。比嘉は手が出ず、防戦一方となり、武居が追い込んだが、終了のゴングが鳴った。 勝利者インタビューでは「この勝ちに納得できていないが、大吾さんと最高の試合ができてよかった。ありがとうございます。比嘉選手本当に打たれ強いし気持ちも強くて、すごく強いファイターでした。大吾さんのおかげで自分はまだまだ上に行けると思った。きつい試合できて、もっともっと強くなれると思った。反省点ばかりです。まだまだ頑張ります」と比嘉をたたえ、ダウンの場面は「自分の中ではダウンではないと思ったが、そう思われても仕方がないパンチのもらい方をしていた。自分が悪い」と振り返った。 その上で将来的な対戦を熱望する同じキックボクシングからの転向組の那須川天心に向け「10月の天心君頑張ってください。応援してます」と異例のメッセージを送った。 ◇武居由樹(たけい・よしき)1996年7月12日生まれ、東京都足立区出身。10歳でキックボクシングを始め、足立東高ではボクシング部主将。2014年、キックボクシングデビュー。17年、Kー1ワールドGPスーパーバンタム級王者。21年、プロボクシングデビュー。22年、東洋太平洋同級王者。23年、バンタム級転向で王座返上。24年、WBO世界バンタム級王者。キック戦績23勝(16KO)2敗。ボクシング戦績9勝(8KO)。サウスポー。身長170センチ。血液型B。