半値戻しは全値戻し?日本株の「上値慕い」を牽引する銘柄
東証が上場企業に対して促した、資本コストや株価を意識した経営の実現。これを意識した上昇相場が再びやって来るかもしれない(写真:kpw/PIXTA)
前々回(8月20日配信)の本連載 で「半値押しは全値押し」などと聞きなれない俗言を引いて注意喚起したつもりだったが、やはり、あのときが転換点だったようだ。 日経平均株価が今年最大の週間下落(1022円安)を経て、8月18日の終値が3万1450円。今年4月27日の2万7472円から7月3日の3万3753円までの上昇幅の半値押しが3万1105円だから、残り350円ほどだった。 エヌビディア( NVDA )の決算発表やジャクソンホール会議という重要イベントが控える週を前に、急落への警戒感を吐露したつもりだったが、結果はこらえて反転。翌週、翌々週と順調に戻り、9月1日のは3万2710円と8月1日の戻り高値(3万3476円)が視野に入る水準まで引き戻した。 8月18日から9月1日の戻り値幅が1259円だから、下げ幅に対する回復率は54.7%。今度は逆に「半値戻しは……」ということになってくる。もちろん、すでにTOPIX(東証株価指数)が9月1日に33年ぶりとなるバブル崩壊後の高値圏まで顔を出しているのだから、日経平均もそれを追いかけて7月高値抜けを目指す展開も十分に期待できるだろう。
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岩本 秀雄