放置子「私がいなくなったらママが心配なの」迎えにも来ない親を想う女の子が切ない【作者に聞く】
XやInstagramで漫画を発信しているエェコ(@nakiri_aik)さん。自身の体験談や読者から提供された体験談などをもとに、ご近所トラブルや子育て記録、PTAや子ども会を舞台に起きた事件などを描いている。その内容は、誰にでも起こってしまうかもしれない日常と隣り合わせの体験も多く、読みながらぞっとしたり驚きや怒りを覚えたりと、心に響く作品が多い。 【漫画】「娘の友だちは放置子?」を読む 今回お届けするのは、その中でエェコさんのママ友が「放置子」に遭遇した実際の体験がベースになった作品だ。ウォーカープラスでは、「娘の友だちは放置子?」を、エェコさんのインタビューとともにご紹介。作品の背景や見どころ、解説などを、連載として全12回でお届けする。 今回は、放置子キミちゃんに、今後についてお話する回。夜に自宅を逃げ出したキミちゃんを発見・保護して連れて帰ったチヨちゃん一家。学校の教頭先生にも連絡がつきキミちゃんの家に連絡するも、キミちゃんの両親からのレスポンスは通常では考えられないほど淡白なものだった。このまま帰すのは不安だが、キミちゃんは通報しないでと泣いている。この状況を打破するために、大人たちが考えたこととは――。 ――お母さんのことを心配するキミちゃんが、「役所には相談しないで」「私がいなくなったらママが心配」と言って泣いてしまいます。「自分がつらくて泣いてしまう」という行動があまりないように見受けられ、わがまま放題かつ自分勝手に見えていたキミちゃんの見え方が変わってきました。この辺りはいかがでしょうか。 エェコさん:チヨちゃんのママは、キミちゃんの今までの行動は「カラ元気」で「お母さんが困らないよう」と行動していたことだと気がついて、「子どもがここまで寂しさや悲しみを抱えて、お母さんへの愛情を求めていたと知って痛々しかった」と言っていました。 ――キミちゃんを帰す前に1度ご両親に話を聞いてみないと…と、キミちゃん宅に行こうとするチヨちゃんパパの代わりに、チヨちゃんママが「私が行くよ」と手をあげます。やはり、より接した時間が長く、ずっとキミちゃんについて考えていたから、というところは大きいのでしょうか。 エェコさん:大人で一番接してきたのはチヨちゃんママで、キミちゃんの悲しみがわかった今、キミちゃんのご両親の態度には怒り心頭だったようです。どうしても自分からキミちゃんの思いを伝えたい!!!と思ったようです。 キミちゃんがしきりに母親を心配する様子を受けて、まずは状況の把握のためにご両親と話してみよう、とキミちゃんの家に向かう2人。いったいキミちゃんの両親はどんな人たちなのだろうか…。次回以降の展開からも目が離せない。 取材協力:エェコ(@nakiri_aik) ~「児童虐待」に関する相談窓口~ 児童相談所虐待対応ダイヤル「189」 虐待かもと思ったときなどに、すぐに児童相談所に通告・相談ができる全国共通の電話番号です。「児童相談所虐待対応ダイヤル「189」」にかけるとお近くの児童相談所につながります。通告・相談は、匿名で行うこともでき、通告・相談をした人、その内容に関する秘密は守られます。 (こども家庭庁ホームページ「児童相談所虐待対応ダイヤル『189』について」より抜粋)