イケアが自社製品専用の中古品マーケットECに参入、リユースEC事業の成長戦略とは
出品後、出品者は製品が購入された場合の金額の受け取りを、銀行振込、今後の購入時に15%割引の適用を受けられるIkeaのギフトカードのどちらかを選ぶことができます。
■ 中古家具市場で存在感を増し続けるIkea製品 Ikeaの家具はすでに、越境ECプラットフォームの「eBay」、不要品の売買、求人などを個人ができるコミュニティーサイト「Craigslist(クレイグスリスト)」、個人間で製品を売買できる掲示板「Gumtree(ガムツリー)」、Facebookでコミュニティのメンバーからアイテムを購入したり、アイテムを販売したりできる「Facebook Marketplace」などのオンライン転売プラットフォームにおいて、個人間で売買される製品の定番となっています。「Ikea製品は現在、中古家具市場の10%を占めています」(ブローディン氏) このことに加えて、Ikeaは一部の店舗で、顧客から使用済みの家具を買い取り、中古品として再販売する買い戻しプログラムを実施しています。
売上の基盤を実店舗からECにシフト
Ikeaは、Ikea製品の売買専用オンラインプラットフォームである「Ikea Preowned」を提供することで、他社とは一線を画そうとしています。中古品市場でより大きなシェアを獲得し、売り上げの軸を実店舗から、成長中のオンライン販売部門に移すことが目標です。 世界の中古家具市場は2024年以降、毎年6.4%成長すると予測されており、ブローディン氏はこれを受けて「消費者は高額な品物をリーズナブルに購入するために中古品を選ぶという大きなトレンドを反映している」と強調しています。 ■ 中古品の流通でサステナビリティに貢献
Ingkaグループは、中古製品の売買を後押しする「Ikea Preowned」は、製品の寿命を伸ばすための取り組みの一環であると説明。Ikeaグループは、店舗での買い戻し、部品交換、古いマットレスを再利用しているオランダの子会社RetourMatrasのようなリサイクルプログラムなど、製品の寿命が伸びることにつながるさまざまなサービスをすでに提供しています。