再配達が有料になったら? 負担許容額は「100円まで」が6割。再配達・再々配達依頼が多いのは20歳代
さらに調査では「再配達を複数回行った場合でも、配達員に入る収入が変わらないことを知っているか」についても聞いた。「はい」の回答は58.1%となり、配達員のコスト負担に関する設問と比べて20ポイント低かった。
■ 宅配サービス利用時の意識
「いつも確実に受け取るよう意識し、受け取ることができている」との回答は35.3%にとどまった。「確実に受け取るため各種サービスを活用し、受け取ることができている」は31.8%、「確実に受け取っている」との回答は合わせて67.1%だった。傾向として、物流問題や再配達問題を理解していると回答したユーザーほど、確実に受け取っていることがわかった。
■ 「物流の2024年問題」の認知
「聞いたことがあり、内容についてもよく理解している」は21.7%だった。「聞いたことがあり、内容についてもある程度理解している」は35.6%。「物流の2024年問題」を理解しているユーザーは全体の6割に満たない。年代別で見ると、男性の50・60歳代で「理解している」と回答した割合が高かった。
配送を行っている物流業界が直面している課題について、「聞いたことがあり、内容についてもよく理解している」という回答がもっとも多いのは「再配達問題」(31.3%)。次いで「人手不足(高齢化による引退など)」(30.1%)、「労働環境の悪化(長時間労働や休日休暇の不足など)」(27.5%)、「低収益(送料無料や運賃の低迷、燃料費や維持費の高騰など)」(24.4%)だった。
軽貨物ロジスティクス協会では今回の調査をふまえ、「軽貨物業界が抱えるさまざまな課題への理解はある程度浸透しつつある一方、十分に認知や理解が進み解決に向かっているとは言い難い状況であることが明らかとなった」とまとめた。「『再配達問題』については知らない層の再配達の利用割合が高く、主に若年層に多く見られることから、業界として若年層を中心に再配達問題への理解を深めていく取り組みが必要であると考えられる」とした。