若元春、若隆景の大波3兄弟に宮崎3兄弟が続く 高校相撲の名門・埼玉栄高から武隈部屋へ入門の2人が会見
元大関・豪栄道(38)が師匠を務める武隈部屋に母校の埼玉栄高から九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)で新弟子検査を受ける宮崎虎之介(17)と木村豪太(18)が入門することになり30日、福岡県那珂川市の同部屋で会見した。 高知県土佐清水市出身の宮崎は4兄弟の四男で、角界に長男の三段目・土佐清水(27=時津風部屋)、三男の同じく三段目・清水海(23=境川部屋)がいる。特に清水海は日大から入門し、今年名古屋場所で序ノ口優勝、秋場所は序二段優勝と躍進する。 「兄たちからは厳しい世界だけど、一生懸命にやれば花開くと教わった。できれば兄弟で決定戦をやりたい」。何度か稽古を見学し、武隈親方の熱意にひかれて入門を決めたという。 兄弟は本割では対戦できないが、1995年九州場所での若乃花と貴乃花による幕内優勝決定戦のように優勝決定戦では対戦可能。清水海の躍進から受ける刺激を「兄弟関係なく抜いてやろうと思う」と意欲を語った。 1メートル71、123キロの体型からも目標を母校の先輩、秋場所限りで引退した元大関・貴景勝(現湊川親方)とする。現役中、母校を訪れては稽古で胸を出してもらったそうで、「その気持ち、姿勢を目指そうと思った。(貴景勝のように)相手の引きにもついて行ける馬力を真似たい」と見据える目標は明確だ。角界にはすでに幕下・若隆元(32)、小結・若元春(31)、平幕・若隆景(29)の大波3兄弟がいるが、宮崎3兄弟がそれに続く。 埼玉県本庄市出身の木村は、兄が同じ武隈部屋の三段目・豪正龍(22)。名前の豪太の由来は、アマチュア相撲出身の父から埼玉栄高3年で全日本選手権3位に入った豪栄道だったと最近伝えられたそうで、武隈部屋への入門は運命だったかも知れない。「気持ちで負けない、強い心を持った力士になりたい。目標はまずは十両昇進」と決意を語った。2人は11月1日の新弟子検査に臨む。