「相馬野馬追」女性騎馬武者の出場制限緩和、来年2月までに結論 現在は「未婚の20歳未満」
国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」に出場する女性騎馬武者の制限を巡り、執行委員会は14日、制限緩和の是非を各騎馬会で議論し、来年2月までに結論をまとめることを確認した。女性の出場条件は「未婚の20歳未満」に制限されている。五郷騎馬会長会が緩和も視野に入れる一方、慎重論もあり、各騎馬会は今後、出場条件の検討を重ねる。 執行委の総会が南相馬市で開かれ、五郷騎馬会長会の門馬光清会長が「性別を問わず、武家文化の継承という野馬追の本質的価値を尊重し、武士らしさなどを勘案の上、出場者の適格性を判断すべきだ」との見解を報告した。出場条件の詳細は各騎馬会で議論を重ね、来年2月22日の一般社団法人相馬野馬追社員総会で提案するとした。 また14日に開かれた保存会の総会では、有識者らでつくる保存専門委員会から「現状の継続が望ましい」との意見が出された。一方「性別や年齢にかかわらず、武士らしさを追求することが重要。野馬追を支える人々の意見を踏まえ、保存に努めてほしい」とも示した。保存会長と執行委員長を務める門馬和夫市長は「主体となる騎馬会の議論の推移を見ていきたい」と述べた。 保存専門委員会は野馬追2日目を「本祭り」ではなく「野馬追」と称するべきだとの意見なども提出した。
福島民友新聞社