8K/30fps撮影に対応したライカ印の正統派アクションカム「Insta360 Ace Pro 2」を前モデルと撮り比べてみた
モノラル録音でなくても風切り音を低減できるウィンドガード付き
個人的に秀逸だと感じたのが、取り外し式のウィンドガードを備えているところ。これは大いなる進化です。 アクションカムは迫力や臨場感のある美しい映像を撮ることにたけていますが、録音品質は特別優れているとは感じないプロダクトでした。これはスマホやミラーレスカメラ、マイク内蔵イヤフォンなども同様で、いずれも超小型のMEMSマイクを使っている時点で、どのプロダクトでも集音品質や録音品質は似たりよったりでした。 しかし、風を切って走るようなシーンでも使われるアクションカムは、他のプロダクトよりも風切り音対策が欠かせません。ところが、僕の知る限り、これまで純正のウィンドガードは発売されていませんでした。代わりに風切り音が目立たなくなる機能が付いていましたが、モノラル録音になってしまいます。 その点、Insta360 Ace Pro 2は違います。ご覧のように、最初からウィンドガードを備えているのです。このウィンドガードでも風切り音を消せないときは、モノラルの風切り音低減モードも併用できますし、外部マイクやBluetoothマイクを使う際のゲイン調整ができるから、音割れのトラブルもそうそう起こらないでしょう。 アクションカムとして正しい進化だと思いませんか。 また、水中撮影時に使うマイクキャップも標準装備です。細部まで配慮が行き届いてますね!
ハードウェアとしての使い勝手は従来機と同等
レンズ、マイク以外を見ていきましょう。電源ボタンを押すと起動、長押しでシャットダウンです。起動中に短く押すと、プリセットされているモードに切り替えられるモードボタンとして機能します。 防水カバーを開けるとmicroSDメモリーカードスロットとUSB Type-Cポートが見えます。外部ストレージデバイスとして利用できる「Ace/Ace Pro クイックリーダー」と接続することも可能です。 バッテリー容量は従来の1650mAhから1800mAhへと増加しました。なおバッテリーのサイズは新旧ともに同じです。 コネクター接点部の形状も同一、極性も同一だったため、試しに入れ替えてみましたが、Insta360 Ace Pro 2のバッテリーをInsta360 Ace Proで使えましたし、その逆も可能でした。 メーカーが推奨する運用方法ではないかもしれないので注意が必要ですが、容量が少ないとはいえ従来のバッテリーが使える設計はうれしいものです。 マウントは近年のInsta360シリーズが採用しているマグネット式となっています。使用するマウントパーツも同一です。本体に付属するのは一般的にGoProマウント/フィンガーと呼ばれる、くし状の標準マウントですが、折りたたむことでカメラの三脚穴が使えるようになるオプション品のクイックリリースマウントが便利です。コンパクトで持ち運びしやすいといったメリットもあります。