「ときには命に関わる言葉の刃に」長濱ねるが“アウティング”に思うこと
発信することで社会や未来へ“つなげる”
長濱ねるが日常生活で学んだこと、発見した気づき、周りの人と話したいことをトークテーマに発信する連載。 あらゆる多様な価値観や文化の違いを理解する、しなやかな思考を育むため、日常での気づきや仕事で学んだこと、感情の変化をシェアしていく。 長濱ねるから皆さんへ“つなげる”、そして社会や次世代に“つなげる”。そんな思いと希望を込めて。 【写真】長濱ねるへ、小さなファンからラブレター 「こんにちは、長濱ねるです。ジメジメとした日が続いていますね。今回から、衣装もヘアメイクも夏ムードな写真に一新しました! 新鮮な気分で挑みたいと思います。 4月末に行われたLGBTQの当事者やその支援者と共に“性”と“生”の多様性を祝福するイベント『東京レインボープライド2024』。私自身、なんとなくしか理解していなかったセクシャリティを学び、日々更新されている価値観や言葉、現状を知るきっかけになりました」
東京レインボープライド2024で学んだこと
基本用語の解説 ●性自認 自分自身が認識している性。男性、女性、まだ分からない状態のクエスチョニング、男性女性のどちらでもないXジェンダーなど。こころの性。 ●性的指向 性の関心や恋愛感情が向かう対象を指す。「○○フェチ」というような「性的嗜好」とは異なる。 ●SOGI Sexual Orientation and Gender Identity の頭文字をとったもの。日本語では「性的指向と性自認」と訳されることが多い。LGBTQに限らず、すべての人にかかわる包括的な概念。自らの意思や外部からの圧力で変更することはできないが、人生の過程で変化する可能性はある。いずれかに確定しなければならないというものではない。 ●レズビアン 女性として女性が好きな同性愛者。 ●ゲイ 男性として男性が好きな同性愛者。 ●バイセクシャル 男性も女性も恋愛対象となる両性愛者。 ●トランスジェンダー 生まれた時に割り当てられた生物学的性と「性自認」が一致していない状態。性自認が、男性/女性だけでなく、中性や無性と言われるXジェンダーも含まれる。 ●クエスチョニング SOGIを定めない、定まっていない人。 ●アセクシャル 性愛の対象を持たない人。恋愛感情の有無に関わらず、他者に性的な欲求を抱かない人。 ●クィア セクシャルマイノリティすべてを包括する言葉。 ●シスジェンダー 生まれたときに割り当てられた生物学的性と性自認が一致している人。 ●性同一性障害(「性別違和」「性別不合」) 身体的な性別に不快感や違和感を持ち、外科的手術による一致を望む状態や反対の性で生きることを強く望むことを指す医学用語。GID(Gender Identity Disorder)ともいわれる。 WHO(世界保健機関)の「国際疾病分類(ICD-11)」においては、「性同一性障害」が「精神・行動・神経発達障害」の分類から除外され、「性の健康に関連する状態」に分類され、「性別不合」に名称変更されている(2022年1月発効)。「性別違和」「性別不合」とも呼ばれている。 ●ディトランジション 性別移行の中断や元の性別に戻るために再移行することを意味する。ディトランジションを選択する人の中には、妊娠するためや外部の圧力で性別移行が継続できなくなった場合などもあり、理由はさまざま。性別移行を後悔しているという理由だけに限らない。 ●アウティング 本人の許可を得ることなく、本人が公表していないSOGIや個人情報を第三者に話したり、SNSなどに書き込み暴露すること。「カミングアウト」は自らの意思で行うことに対し、アウティングは他人が勝手に行うこと。ハラスメントやプライバシー権の侵害となる。 ●アライ LGBTQの理解者や味方、味方の非当事者。Ally。 参考:法務省「多様な性への理解と対応ハンドブック」 YouTube 東京レインボープライド「LGBTQとは?」