公約果たせず阪神・掛布2軍監督がファンに謝罪!
阪神-巨人の2軍の交流戦第2戦が12日、甲子園球場で行われ、ミスが目立った阪神は1-7で完敗した。あいにくの雨模様だったこともあって観客動員は5008人。掛布2軍監督は、2軍戦とも言えど、永遠のライバルである巨人への連勝と、観客動員も背番号31にちなんで2日で31000人を掲げていたが、試合は1勝1敗の痛み分け終わり“公約”を果たすことはできなかった。
小雨がぱらつく甲子園で最後のバッター、江越が三振に終わってゲームセット。 1-7の一方的なスコアにスタンドからの「掛布コール」も前日のような勢いがない。 「例えファームと言えど、これだけ入っていただいた、ファンの方にお見せする野球ではない。私も含めて、昨日マイコラスを攻略したことで安心したんじゃないが、間違って受け止めて試合に入っていた。ファンの方には申し訳ない。2つ勝ちたかったが、これだけミスをしていればゲームは作れない」 試合後、掛布2軍監督は神妙な表情で不甲斐ない試合内容をファンに謝罪した。 先発の田面がスタートからつまずいた。一死二塁から三者連続の四球。堂上に押し出し四球を与えてゲームを壊すのか、と阪神ベンチをヒヤヒヤさせたが、ベテラン捕手、鶴岡の好リードもあって、北、和田恋を抑えて1失点で切り抜ける。 だが、4回に今度は守備が乱れた。二死一、二塁から重信の引っ張った打球が一塁を襲ったが、中谷が前に出るのか、下がるのかに躊躇して打球はライト前へと抜けていく。記録はエラー。さらにガルシアの三塁を襲ったライナーをグラブに当てながら板山が落球。記録は内野安打となったが、数字に残らないミスだ。 2人が返り0-4とリードが広がる。 掛布2軍監督が、「つかみどころがなかった」という育成上がりのサイドハンド、長谷川に4回一死までノーヒットに抑え込まれ、足の違和感で降板後、上本、鶴岡のヒットで一矢は報いたが、守乱は収まらない。 7回にも板山が打球を弾き、二死三塁から左中間に深々と上がった打球を背走した緒方が、ジャンプ一番グラブに当てながら、これもグラブに収まらず、2番手の金田を盛り立てることができなかった。 “守乱”の極めつけは最終回。一死からセカンドの上本が、なんでもない平凡な正面のゴロを一塁へ悪送球。いらない走者を出して岡本の2試合連続となる2ランにつながってしまう。 掛布2軍監督は、このボーンヘッドを珍しく名指しで責めた。 「上本は、ああいうプレーをしているようでは上ではやれない。今、2軍にいる意味を考えて欲しい。上でやるためのプレーとはこうだ、と見本になってもらわねばならないのだ。この反省を生かしてもらわらないと」 指導者は、そのときの気分だけで指導せず、褒めて育てるべきーというポリシーを持つ掛布2軍監督が、あえて名指しで叱責したのは、選手会長である上本の自覚を促す期待をこめてのもの。彼は2軍で育成する選手ではないのだ。上本だけには集中力の欠如で生まれていたミスの連鎖を断ち切って欲しかったのである。