スペイン伝統の“ティキ・タカ”はロシアの地でついに息絶えた
ティキ・タカがなんたるか、イエロには理解できなかった。
ラウンド・オブ16でPK戦の末にホスト国ロシアに敗れ、姿を消したスペイン。2014年W杯、EURO2016に続く、早期敗退となった。(C)Getty Images
ロシアW杯はラウンド・オブ16で、PK戦の末に開催国に敗れ去ったスペイン代表。早期撤退を余儀なくされた原因を探ればいくつか思い浮かぶが、やはりティキ・タカという本来の戦いができなかったことに尽きるだろう。(文:ヘスス・スアレス/訳:小宮良之 2018年7月19日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック スペイン』を転載) ―――◆―――◆――― スペイン代表がロシアの地から去ることを、誰も寂しくは思わなかっただろう。そんな気がしている。 ラウンド・オブ16で開催国ロシアを相手に120分間を戦い、最後はPK戦の末に敗れた。だが、決して死闘などと呼べるような試合ではなかったし、とりわけスペイン代表のプレーは凡庸を極めている。「ロシア・サポーターの熱気にやられたのだ」と、そんな風に結論付ける者もいるが、断じて違う。彼らは敗れるべくして敗れたのだ。
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