なぜキッカーはディエゴ・オリヴェイラではなかったのか。荒木遼太郎が明かす“浦和戦のPK秘話”【FC東京】
「試合前に話して」
2024年9月21日、埼玉スタジアム2002でFC東京は浦和レッズと対戦した。9分にオウンゴールで首尾よく先制すると、その6分後にはCKのチャンスから相手のハンドを誘ってPKを獲得。すると、驚きの光景が──。 【PHOTO】新ユニ姿を披露!日本代表戦に華を添えた影山優佳を特集! てっきりキッカーはディエゴ・オリヴェイラだと思っていたら、荒木遼太郎がボールを持ってボールをセットしたのだ。 「えっ、ディエゴじゃないの? なぜ荒木?」 おそらくFC東京のファン・サポーターでそう思った方もいただろう。PKは基本、D・オリヴェイラが蹴っているので、荒木が蹴ってはいけないという意味ではなくて、単純に驚きがあったという話だ。 試合後、荒木には当然ながら「なぜキッカーを」との質問が飛んだ。それに対して彼は以下のように答えた。 「試合前に話して。(D・オリヴェイラから)『前節(の名古屋戦で)譲ってくれたから次は蹴っていいよ』と言われたので」 前節の名古屋グランパス戦、PKを得たタイミングで荒木がD・オリヴェイラにボールを渡したらしく、それに恩義を感じたD・オリヴェイラが浦和戦では荒木に譲った形になった。 荒木はGK西川周作の動きをしっかりと見て正面に蹴り込み、チームに追加点をもたらした(結果は2-0)。 「(GKが)右側に飛んだので、真ん中寄りの左に軽く流した感じです」 得点後、ガッツポーズを見せた荒木は「ゴールを決めて勝つのは気持ちいいです」とストレートに喜びを表現していた。 取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)