バスをうまく乗り継げば日本最大の湖・琵琶湖だって一周できるってマジ?
■スムーズなのは本当に最初だけ
103系統で15kmも移動できるとあって「お、これ行けるんじゃね?」と安堵しようものなら、それがヌカ喜びだと堅田に着いてすぐ思い知らされる。 堅田駅から先は、湖に沿って進む路線バスは一切なく、湖畔から10kmほど離れてしまうのだが、細川という所まで向かうバスを使うことになる。 この細川方面のバス時刻表に目をやれば、土休日の8時台の列に「50」という数字が1個しか書かれていなかった。平日に行ったので、例え始発で出発していても、早起きして損するだけだったらしい。 わざわざ路線バスで琵琶湖をグルっと回ろうなんて、きっと悪い夢を見ていたんだ。この日はそそくさと電車に乗って、別のテーマを探しに行った。
■答え合わせしてみると?
後日、家に戻ってから、ちゃんと調べれば琵琶湖1周(時計回り)も無理なくできるのかを、一応念のため確認しておいた。 昔は長い距離を走るバス路線があったのかも知れないが、今は全然バスが繋がらず、合わせて15kmくらい徒歩連絡を挟むなら、何とか米原のあたりまでは到達できるようだ。 意外すぎたのは米原から先。電車では結構混む区間でもあり、並行して走る路線バスがありそうなイメージだったのだが、路線バス自体が運行されていないエリア多数と、現実は真逆。 また、予約制のデマンド乗合タクシーを使わないとダメな区間が存在し、さすがにタクシーと銘打っている乗り物になると、路線バスで行く趣旨から外れてしまう。 一方で乗り換え検索を使うと、米原駅→大津駅を、高速バス利用で京都を経由するプラン"しか"出てこなかった。それだと琵琶湖から離れるのも大概にしとけ、という話になってくる。 点在しているコミュニティバスと徒歩連絡を繋ぎ合わせれば、湖の近くに沿って移動可能かもしれない。それをやるには、刻んだ長ネギを元に戻すくらいの労力が要りそうだけど……。 とどのつまり2024年6月現在、琵琶湖を路線バスで1周するのは「ほぼ無理」と考えておくのが無難らしい。
■アツい想いは皆同じ?
バスで琵琶湖1周、そういった発想は酔狂すぎるワケでもなさそうで、実は2017~18年の夏に、路線バスを使った琵琶湖1周チャレンジ企画が実施されたことがある。 この時は臨時便を立ててバスを繋げる策が採られ、一周の実現に至っている。とはいえ、電車のように3時間くらいで行って戻れるものではなく、周回するのに2~3日かかる設定になっていた。 例え企画でお膳立てした上でも、路線バスでの200kmが半端なく遠い道のりであるのは変わらないわけか。